糖質酵素における糖転移能を支配する新しい構造因子の分子解析
Project/Area Number |
12J00871
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 桃子 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 糖質加水分解酵素 / GH13 / デキストラングルコシダーゼ / 反応中間体 / double displacementメカニズム / イソマルトオリゴ糖 / 鎖長特異性 / 糖転移率 / α-1,6-グルコシド結合 / 糖転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖質加水分解酵素 (GH)は多糖を分解する機能から様々な分野の産業で幅広く利用されており、産業応用のために機能構造相関解明に基づく酵素機能の自在なコントロールが求められている。本年度は糖質加水分解酵素の中で最大のGHファミリー13に属するデキストラングルコシダーゼ のX線結晶構造解析および機能解析を行い、反応機構の詳細を明らかにすることでGH13全体への知見蓄積を目指した。GH13酵素はdouble displacementメカニズムと呼ばれる触媒機構により加水分解と糖転移反応の両方を触媒する。このメカニズムでは酵素と糖が共有結合した反応中間体を経る。反応中間体の構造解明により反応中の酵素の構造変化の様子を知る事ができ、詳細な反応機構の議論が可能である。 本研究で決定したSmDGの反応中間体構造を既知の基質複合体構造と比較したところ、求核触媒残基Asp、一般酸塩基触媒残基Gln、及び基質結合部位のサブサイト+1/+2を構成するTrpの構造変化が起こることが分かった。基質複合体ではTrpはサブサイト+1と+2を構成するclosed型となっている。この構造と比べ中間体では、AspはGlcと共有結合を形成して配向を変えていた。Aspの配向変化に伴い隣接するGln側鎖が回転し立体障害を避けていた。Glnの配向変化によりTrp側鎖との間に形成されていた水素結合が失われ、Trp側鎖の配向も顕著に変化していた。すなわち基質複合体で活性部位側を向くclosed型のTrp側鎖が、中間体では活性部位の外側を向きopen型を形成していた。アクセプター糖を受け入れる際にTrpはopen型から再びclosed型へ戻るが、このときTrpの配向変化が安定な反応中間体を破壊しその後の反応を促進している可能性が考えられた。このような中間体破壊のメカニズムはGH13で初めて示唆されるものである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)