生物教育における進化の指導に関する研究-アメリカのBSCSの分析を中心にして-
Project/Area Number |
12J01175
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Science education
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 一将 広島大学, 大学院教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 進化の指導 / 生物教育 / カリキュラム / アメリカの理科教育 / BSCS / 比較教育学 |
Research Abstract |
本年度では、これまでの理論的研究として文献分析の結果をまとめるとともに、実証的研究として2013年10月に渡米しBSCSの教科書を用いた授業の観察とその授業者へのインタビュー調査を行った。これらの研究の結果と昨年度の研究の結果を総括し、BSCSにおける進化の指導の特色を明らかにし、わが国における進化の指導への示唆を導出した。 BSCSにおける進化の指導の特色として、BSCSは進化を教える意義を自らの手でブログラムや補助教材に具体化してきたことが指摘できる。BSCSは、設立以降、生物学において果たす進化の中心的役割と生物の理解に対する進化の重要性から進化を教えることを重視してきた。これらの意義のもと、BSCSはプログラムの概念的枠組みの中心に進化を位置づけたり、教科書全体を通して進化を扱ったり、教科書でさまざまな生物の事物・現象と関連付けながら進化を扱ってきた。また、BSCSは、科学としての誠実さの保持、社会と進化に関する研究成果とのかかわり、そして科学の本質の指導の側面からも次第に進化を教えることを重視するようになっていった。BSCSは、これらの新たな意義に鑑み、進化を重視する姿勢を明示していきながら、補助教材において社会や医療と進化との関係を扱い、教科書や補助教材において進化と科学の本質を関連付けて扱っていった。授業の観察や教師へのインタビュー調査の結果から, BSCSが教科書において意図した進化の指導は, 教師の手によって授業で具体化されていることが示唆された。 わが国における進化の指導への示唆として、進化を教える意義とその意義を具体化する方法を明確にすること、生物学において果たす進化の中心的役割と生物の理解に対する進化の重要性を進化を教える意義として位置づけ、高等学校の生物科目の教科書の学習内容を通して進化を扱こと、科学の本質と進化を関連づけて指導すること、の3点を導出することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)