唐代における宦官の制度とその実態に関する総合的研究
Project/Area Number |
12J01367
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
猪原 達生 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 宦官 / 唐代 / 政治史 / 官僚制 / 墓誌 / ジェンダー / セクシュアリティ / 中使 / 敦煌書儀 / 比較史 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究の軸足をこれまでの制度史から政治史に移した。唐後期の宦官をめぐる政治史については、既に先行研究によって様々な角度からの分析がなされているが、とりわけ私が注目している唐後期の宦官集団内における権力闘争は、唐代の制度や政治状況に大きな影響を与えていると考えられるにもかかわらず、唐代史研究の大家である陳寅恪以来、これまで十分に検討されてこなかった。昨年度までに行った編纂史料の関連記述の整理や出土墓誌史料における政治記述の収集から、唐後期の宦官をめぐる政治史の画期となった事件である「甘露の変」と、禁軍である神策軍における軍将と宦官の関係に着目し、唐代の政治状況のなかでの宦官の権力のあり方についてその時期的特徴を考察した。その成果の一部は、11月に史学会において口頭報告を行った。 また、新出史料の収集・読解を継続する一方で、昨年度まで集中的に取り組んだ敦煌書儀にみる宦官と情報伝達の問題については、7月に中央アジア学フォーラムにて口頭報告を行った。 宦官のジェンダーに関する考察については、宦官の研究史と婚姻の問題を軸にまとめ、1月に大阪大学歴史教育研究会にて口頭報告を行った。中国史における宦官研究ではジェンダー視点は全く取り入れられていないが、一方でジェンダー研究は近年注目が集まっている。またセクシュアル・マイノリティの權利保護などの現在の日本社会の問題を踏まえると、去勢者として従来否定的にイメージされてきた宦官研究の進展は急務であると考える。 本年度は政治史研究の進展や全国学会での報告などの成果によって研究は一定の前進をみた。今後は海外で在外研究を行い、さらに自身の研究を深化させていきたい。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)