台湾の「水産」地域における琉・韓僑の東アジア経験-同時代的視野から-
Project/Area Number |
12J01408
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Historical studies in general
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
冨永 悠介 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2012 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 琉僑 / 韓僑 / 宮城菊 / 経験のゆくえ / 東アジア / 聞き取り / 琉・韓僑関連档案 / 歴史的経験 / 「水産」地域 / 「基隆市営漁民住宅」 / 台湾省政府 / 警務処 / 「台湾省職業訓導総隊」 / 強制送還 |
Research Abstract |
今年度は主に以下の研究を行った。 (1)国史館台湾文献館所蔵の琉・韓僑関連史料調査及びその研究報告 台湾文献館(南投史)には琉・韓僑の史料が所蔵されている。例えば『琉僑管理』『韓僑管理』等の史料である。これらの史料は台湾省警務処によって作成され、戦後台湾に暮らした琉・韓僑の生活の一端が伺い知れる。しかし、これらの史料を使用した研究はこれまでに報告されていない。そこで、まずは史料の全体像を把握するために目録を作成し、その後、個別具体的案件の検討を行った。その成果は、2013年5月25~26日に開催された第15回日本台湾学会において報告した。これまで着目されてこなかった戦後台湾における琉・韓僑の生活や歴史を知る上で、これらの史料は貴重であるが、その一方で、他の史料との関連において考察しなければ、単なる事例紹介に留まるという本研究の限界も同時に露呈した。 (2)宮城菊の歴史的経験 これまで続けてきた聞き取りの成果に基づき、宮城菊という在台湾沖縄出身者の歴史的経験に着目した論文を執筆することが出来た。その際、人びとの経験は定常的に語れるものではなく、その時代や生活環境によって揺れ動くことに着目した。宮城菊という一人の歴史的経験から大きな時代の流れや背景を照らし出すことによって、これまで語られてきた通史には収まりきらない経験があること、そして、そこにこそ新たな東アジア史を照射する個人経験の重要性があることを指摘した。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)