Project/Area Number |
12J01629
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻本 恵太 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 感覚 / 聴覚 / 行動 / 電気生理 |
Research Abstract |
[暗黒ショウジョウバエの聴覚感度を電気生理学的手法により解析した]前年度の結果より、暗闇で57年間飼育された暗黒ショウジョウバエは暗闇での聴覚行動が鋭敏になっていることが示唆された。しかし行動レベルでの解析では聴覚行動が鋭敏である理由が聴覚感度、或いは脳内での高次な処理の問題なのかがわからない。そこで、当該年度は聴覚感度を電気生理学的手法により解析を行い暗黒バエの聴覚について精査することを試みた。ショウジョウバエの聴覚の電気生理学実験を行っているラボは世界にも一握りであり、既存の論文を参考に自ら実験系を構築することとした。まずは、構築した実験系で測定が可能かを確かめるため、野生型のハエに音を聞かせた時に聴覚受容器であるアンテナの電気信号がキャッチできることを確かめた。またコントロールとして、聴覚異常のミュータントでは、音を聞かせてもアンチナから電気信号が得られないことを確認した。よって、構築した実験系で目的の解析が可能であることが確かめられた。次に野生型ハエと暗黒ショウジョウバエを用いてそれぞれの聴覚感度を電気生理学的実験により比較した。この実験は、明所、暗所でそれぞれ行った。興味深いことに、どちらのハエでも明所と暗所では聴覚感度が異なる可能性が示唆された。光の有無により聴覚感度に影響を与えるということは今まで確認されていなかったことである。そして、暗黒ショウジョウバエの方が暗闇における聴覚感度が高いという結果も得られた。これは、行動レベルでの実験結果と一致する。当該年度の研究により、ショウジョウバエの聴覚感度は光の有無で異なる可能性及び、暗黒ショウジョウバエは暗闇においても聴覚感度を高く維持している可能性が見いだされた。以上の内容は、暗闇という環境に適応するための重要な要素であることが考えられるが、この形質が適応的であるかどうかは、さらなる研究が必要とされる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
翌年度、交付申請を辞退する研究課題
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退する研究課題
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