新規サイトカインIFNγrelを用いた魚類感染症予防法の開発
Project/Area Number |
12J01831
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
柴崎 康宏 日本大学, 生物資源科学部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | インターフェロン / IFNγrel / 魚類免疫 / 細胞性免疫 / 抗ウイルス活性 |
Research Abstract |
平成25年度は1、IFNγrel受容体の同定、2、IFNγrel産生細胞の同定、3、細胞性免疫応答におけるIFNγrelの機能解明に取り組んだ。1、IFNγrel受容体の同定ギンブナの近縁種であるゼブラフィッシュの遺伝子情報をもとに、クラスIIサイトカインレセプター遺伝子(crfb)を単離し、哺乳類由来細胞に遺伝子導入した。その後、組換えIFNγrel 1と結合したものを受容体候補遺伝子とした。さらに、その受容体候補遺伝を発現させた哺乳類由来細胞に対し、組換えIFNγrel 1処理を行った後、昨年度に同定したSTAT6のリン酸化を指標としてcrfbの中に機能的な受容体が存在することを確かめた。IFNγrel 2の受容体については、現在、同様の手順で調べている。 2、IFNγrel産生細胞の同定ギンブナの腎臓及び脾臓より白血球を回収し、PMAとイオノマイシンを用いて刺激した後、フローサイトメトリーを用いてIFNγrel産生細胞の同定を試みた。ギンブナの各種白血球に対するモノクローナル抗体と作製したIFNγrelに対する抗体を用いて2重染色を行ったところ、IFNγrel 1およびIFNγrel 2はともにCD4、CD8陽性T細胞に加え、IgM陽性細胞が産生することが明らかとなった。 3、細胞性免疫応答におけるIFNγrelの機能解明細胞性免疫応答のモデル実験として、同種移植片拒絶反応におけるIFNγrelの役割を調べた。その結果、拒絶時にIFNγrelの遺伝子発現量が著しく高くなった。また、組換えIFNγrel 1投与により、拒絶にかかる時間が著しく短縮された。以上のことから、IFNγrelがリンパ球により産生され、細胞性免疫を活性化する機能があることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IFNγrelの新規受容体の同定に成功した。また、IFNγrelがリンパ球により産生され、細胞性免疫を活性化する機能があることが明らかとなり。当初の予定通りに研究が進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題によってIFNγrelが新規のインターフェロンであることが明らかとなった。また、IFNγrelに細胞性免疫機能を活性化する働きがあることがわかった。 これらのことから、今後は①ウイルスおよび細胞内寄生細菌感染防御におけるIFNγrelの機能解明、②IFNγrelのワクチンアジュバント効果の2点を課題として研究を発展させていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)