中国南北朝時代における二仏並坐像に関する研究-雲岡石窟を中心に
Project/Area Number |
12J01844
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
熊坂 聡美 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 雲岡石窟 / 中国南北朝時代 / 北魏 / 仏教美術 / 中国仏教美術 / 二仏並坐像 |
Outline of Annual Research Achievements |
雲岡石窟第3期諸窟は第21窟以西の西方諸窟、第11、12、13窟外壁の窟龕、第5・6窟周辺の窟龕、そして曇曜五窟の内外に刻まれた大量の追刻造像などから構成されており、曇曜五窟や第2期諸窟とは異なり、研究が十分におこなわれておらず、互いの関係も未だ不明瞭である。平成26年度は、前年度からの継続で第2期諸窟から第3期諸窟への移行期を分析対象とした。前年度は主に第2期諸窟と第11~13窟外壁の窟龕との関係に注目したが、今年度は西方諸窟および第5・6窟周辺の窟龕との関係について詳しく分析をおこなった。 窟龕の構造、天井の装飾形式、像の着衣形式、文様、維摩・文殊像などの図像の分析の結果、以下の4点が明らかとなった。1. 第11~13窟外壁の窟龕は構造と壁面の構成法によって「一仏+千仏構成の仏龕」、「三仏構成の窟龕」、「三壁三龕窟」、「三壁一仏二龕窟」の4種類に分類することができ、この順序で出現したと考えられる。2. 細部形式の比較・分析から、第5・6窟周辺の窟龕との間には密接な関係を見ることができるのに対し、西方諸窟との間には相違点の方が多い。この傾向は507年頃まで続いたと考えられる。3. 507年頃からは逆に、西方諸窟が造像活動を主導するようになり、ほかの2地区は西方諸窟で出現した新たな形式を受容するようになる。その傾向は515年頃になると一層強まる。4. 以上の変化に伴い、第11~13窟外壁窟龕では天井の構成も変化したが、主に飛天と蓮華の図像によって構成するという点では一貫し、独自性が認められる。その点では第5・6窟周辺の窟龕も基本的に共通する。②の結果と考え併せると、これら2地区の造像は、西方諸窟とは趣向を異にするグループの工人によって開鑿されたと考えられる。507年頃に西方諸窟からの影響を特に強く受けるようになったのは、工人集団の構成が何らかの理由で変化したことによるものと考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] 曇曜五窟の仏龕2014
Author(s)
熊坂聡美
Organizer
ワークショップ 雲岡石窟研究の現在2014
Place of Presentation
京都大学人文科学研究所(京都府京都市)
Year and Date
2014-07-29
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