平面四配位構造を有する遷移金属酸化物に着目した新超伝導体材料の探索
Project/Area Number |
12J02363
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
池田 愛 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トポタクティック還元 / 平面四配位構造 / 酸化物高温超伝導体 / 平面四配立構造 / ニッケル酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度に引き続き、平面四配位LaNiO2の超伝導化の試みを継続した。自然界では非常に稀な+1価のNiの無機化合物であるLaNiO2は、+3価のNiイオンを含むペロブスカイトLaNiO3の低温トポタクティック還元でのみ辛うじて安定化することができる。合成の特殊さから、詳細な物性は明らかになっていない。高品質なLaNiO2作製のための鍵を明らかにすることが、LaNiO2の電子伝導を明らかにする上で重要となる。 これまで、我々はLaNiO2の導電性は、トポタクティック還元の前駆体であるペロブスカイトLaNiO3の結晶性および導電性に強く依存することを示してきた。今回、塗布熱分解法を用いて作製したRENiO3薄膜の逆格子空間マップ測定を行った。塗布膜は高い結晶性をもち、そのため、基板との格子不整合により薄膜中にエピタキシャル歪みが導入されていることが明らかになった。また、基板選択により面内圧縮性にも伸長性にもなることが確認された。 高品質なLaNiO3薄膜に対してMgH2、NaH還元を行い、その特性を比較した。NaH還元では、LaNiO2単相が得られるものの、そのX線回折パターンはブロードで、結晶性の低下が示唆される。還元時に、NaHは熱分解し、金属ナトリウムと水素ガスに解離する。ナトリウムの融点は210°Cと低いため、ナトリウム蒸気による強還元がLaNiO2を一部分解していると考えられる(NaH還元でのLaNiO2生成温度は~275°C)。MgH2還元では、還元が進行せずLaNiO2は得られなかった。MgH2粉末の熱脱離測定の結果、粉末の中に不純物として存在するMg(OH)2由来の酸素と水蒸気の急激な放出が確認された。LaNiO2が得られているCaH2、TiH2、NaHでは、酸素や水の大きな放出は確認されていない。これらの結果は、金属水素化物より放出された清浄な水素ガスによるトポタクティック還元が+1価のニッケル酸化物を安定化するのに鍵となることを示す。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)