無線ネットワークにおける双方向クロスレイヤ制御に基づく省電力通信機構の確立
Project/Area Number |
12J02395
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋本 匡史 大阪大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 無線LAN / 消費電力 / 省電力 / TCP / トランスポート層プロトコル / SCTP |
Research Abstract |
本年度はTCPの詳細な挙動に基づいた省電力パケット転送方式に関する課題に取り組んだ.まず,これまでの研究において構築したTCPに基づく消費電力量モデルを利用して,パケット到着時間の推定方法およびTCPデータ転送のバースト性が通信性能および省電力化に与える影響を数値解析によって検討した.その結果,バースト転送によってスループットはわずかに低下するものの大きく省電力化が可能であることがわかった. 以上の成果に基づき,無線端末の省電力化を実現するパケット転送方式を提案した.提案方式は,まず単一の無線端末とアクセスポイント間にSCTPアソシエーションを確立し,無線端末とアクセスポイント間において送受信される全てのパケットをSCTPアソシエーションに集約する.それによってパケット送受信タイミングが制御可能となる.そして提案方式は,複数のパケットをまとめてバースト転送することにより,スリープ可能なアイドル時間を作り出すことが可能となり,無線端末の省電力化を実現した.提案手法の有効性の評価は,これまでに構築した消費電力量モデルを拡張することによって行った.その結果,提案方式は消費電力を最大70%削減可能であることを明らかにした. 以上のように提案方式は数値解析によって有効性を評価したが,実際の無線LAN機器に適用するためには,いくつか実装上の課題があった.そこで提案方式の適用可能性を検証するため,提案方式を市販されている無線LAN機器に導入する際の問題点を整理した.特に,提案方式をプロトコル階層の何処に実装すると省電力および通信性能の良さに影響するかを中心に議論し整理した.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)