服薬確認支援システムのための未来行動予測法に関する研究
Project/Area Number |
12J02514
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 拓央 筑波大学, システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 服薬管理支援 / 遠隔見守り支援 / 物体検出 / 背景差分 / 状態推定 / 相関分析 / ファジィ推論 / クラスター分析 |
Research Abstract |
体年度はシミュレーションにより行動予測法の妥当性を検証し、高齢者宅に服薬確認支援システムを導入した。高齢者宅に無線センサーネットワークを構築するため、本研究では2種類の無線センサーデバイス(ノード型と電源タップ型)を作成した。ノード型は服薬者の居場所や家具の使用状況を、電源タップ型は家電の使用状況を測定するためのものである。予備実験では開閉センサー等をノード型デバイスに接続することで高齢者の食事や睡眠の発生を予測できると想定していたが、高齢者は使用頻度の高い物品を予め手元に用意していたため、十分なデータを得られなかった。そのため、新たに電源タップ型を設計し、ノード型には温湿度センサーや照度センサーを搭載することで設置環境の変化も計測できるようにした。 一方、薬の取得状況を認識するためのインテリジェント薬保管ケース(iMec)は内蔵カメラの個数を増やし、薬保管ケース内の薬の検出精度を向上した。また、実験によりiMecのユーザビリティを評価し、実験に参加した高齢者の身体能力に合わせてタッチディスプレイの内蔵位置や蓋の開閉方法などを変更した。 未来行動予測法については実証実験で収集したデータを用いて改善した。無線センサーデバイス群により収集されたデータは一定時間内の反応時間や反応回数、消費電力量などで正規化し、システムの一般性・拡張性を高めた。未来行動予測には相関分析にファジィ推論の特長を生かした新たな手法を用い、計測データの平均値や分散値を用いてファジィ化した。本手法により、行動予測の正答率は75%まで向上し、実際に高齢服薬者の飲み忘れを検知できた。しかし、高齢者は日中に滞在する場所がほぼ一定であり、食事の開始および終了を予測するためには物品の使用状況を認識する必要がある。 加えて、外出時の服薬状態を確認する行動予測法についても検討し、特許を出願した。スマートフォンに取り付けて使用する薬保管ケースを提案し、3Dプリンターなどを用いて実験システムを構築した。そして、現在時刻、薬保管ケース内の薬の有無、服薬者の現在地、飲食・睡眠施設の所在地に基づく異常検知アルゴリズムを提案し、実験システムで収集したデータを用いて飲み忘れの警告精度が86%であることを確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)