発達環境に影響を受ける社会性情動形成のメカニズム解明
Project/Area Number |
12J02754
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
融合社会脳科学
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
妹尾 綾 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 発達 / 社会的相互作用 / 行動 / 感情・情動 / 発達障害 / 非言語コミュニケーション / 対人関係 |
Research Abstract |
本研究は社会性発達障害の定量的診断方法および療育法の開発を目指し、【①ヒトにおける臨床研究】、【②動物モデル研究】の2課題において、生体および環境の多種類の客観的情報の検知・抽出システムとアルゴリズムの開発を試みた。 【①ヒトにおける臨床研究】行動・生理の非侵襲定量指標に基づく精神発達診断技術の開発を目指し、アスペルガー症候群児(ASD)11名が未・既知他者へ示す社会行動、体温変化、脳波情報の統合処理による情動特徴の抽出を試みた。未知女性、未知男性、主治医、母との面談時において、可視・赤外画像から取得した行動・体温と脳波間の相関構造および場面推移をBOUQUET法(Senoo et al., Koshiba et al., 2011)により可視評価し、面談者のポジティブ(ほめられた体験想起等)、ネガティブ(叱られた体験想起等)な質問毎に行動・生理指標の相関構造を解析した。対照の非発症兄弟姉妹(TDS)5名の特徴①未知女性との対面直後における同調接近、②未知男性質問時の注視頻度・頭回転速度増加に対し、ASD群は場面依存変化が乏しく常同的特徴が示唆された。 【②動物モデル研究】単独人工飼育コモン・マーモセットにおける幼少期の同齢間インタラクションが関わる対面行動実験に基づく行動発達の臨界期を探索した。対象個体に関して昨年度までの8頭の対象個体に、今年度は4頭を追加し、幼少期における同齢間インタラクションを体験する時期の異なる2群を設定し、同齢間インタラクション中および未知他個体との対面時の行動を定量した。現時点では、行動指標および生理指標を用いて主成分分析に基づく総合的解析を行い、生後40-200日齢まで同齢間インタラクションを体験した群において、未知他個体との対面では多動および警戒行動を示した。それに対して、生後200日齢以降に同齢間インタラクションを体験した群は不動を示した。これらの結果より、同齢間インタラクションが関わる対面行動実験に基づく行動発達の臨界期が生後200日齢以前に存在することを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)