大規模代謝反応システムにおけるメタボロミクスデータからの数式モデル構築法
Project/Area Number |
12J02804
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩田 通夫 九州大学, 生物資源環境科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | メタボロミクス / システム生物学 / バイオケミカルシステム理論 / ニュートン法 / パラメーター推定 / 数式モデリング / 時間変化データ / 代謝反応システム / シミュレーション |
Research Abstract |
近年、LC-MSに代表されるような高性能分析機器の急速な性能向上に伴い、細胞内の数百もの代謝物濃度の時間変化を網羅的に測定できるようになってきた。本研究では、測定精度の高い細胞内代謝物濃度データに基づくメタボロミクス研究が飛躍的に発展していくことを見据え、コンピューター上での数値シミュレーションを可能にする数式モデルを構築することを目的とした。特に、代謝物濃度の時間変化データから、数式モデル中の速度パラメーターを確実に推算できる手法を確立することを主とした。最初に、手法の理論的な正当性を確認するために測定誤差を含まない時間変化データに基づく手法を構築することを目指した。その結果、これまでの研究で報告されていた手法と比べて速度パラメーターを迅速にかつ高精度で推算できる手法を構築することができ、本成果は国際誌において公表した。一方、共同研究を行っている理化学研究所の研究チームが保有する時間変化データは、大きな測定誤差を含んでいることが明らかとなったため、代謝反応システムを巨視的にとらえた数式モデル構築法の必要性が高まった。そこで、必要最小限の数の速度パラメーターを用いて代謝反応システムを記述することができる理論(バイオケミカルシステム理論)のS-システム型式に基づき手法の更なる簡略化を図った。その結果、理論的に正しい速度パラメーターを用いなくても代謝物濃度の時間変化データをうまく再現できる数式モデルの構築法を確立した。さらに検討を行った結果、本法では構築した数式モデルから得られる各酵素反応の流束式において、その計算値が厳密に正しくないが、時間変化などの動的な特徴を正しく表すことを見いだした。本成果も国際誌において公表した。以上のように、本研究において構築した二つの手法は、実測データに測定誤差が有る無しに関わらず適用が可能であり、今後のメタボロミクス研究の進展に大きく寄与するものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)