体肢協調運動における知覚と姿勢の関係:知覚‐姿勢‐体肢の関係の定量分析とモデル化
Project/Area Number |
12J02928
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
児玉 謙太郎 総合研究大学院大学, 複合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | inter-limb coordination / 姿勢 / Dynamical Systems Approach / タッピング / シナジー / 身体運動 / 協調 / 自己組織化 / 力学系アプローチ / HKBモデル / 再帰定量化分析 / 体肢-姿勢 / 知覚 |
Research Abstract |
本研究の目的は、体肢間強調と姿勢の安定性の関係を明らかにし、体肢と姿勢の協調を支える知覚的基盤を検討することである。そのため、体肢間協調(inter-limb coordination)と姿勢動揺(postural sway)を同時に計測し、両者の関係を分析する実験を実施した。 具体的には、実験1では、左右の手によるタッピング運動の安定性に影響する触覚的要因のうち、接触的触覚(指先の接触がもたらす触覚情報)と力覚的触覚(タップ時に生じる反作用力を含むもの)を分離した実験を行い、体肢間の協調運動を安定化させる触覚的要因を検討した。実験2では、体肢の触覚的要因は一定とし、姿勢を操作するため、体勢(立位・座位)と支持面の安定性(安定・不安定)を要因として操作し、それぞれの姿勢における体肢間協調運動の安定性を調べた。これらの実験1、2により、体肢間協調と姿勢の安定性の関係を実験的に検討すると同時に、体肢と姿勢という異なるレベルのダイナミクスの協調関係を記述するための理論的枠組みについての考察を行った。現在、実験1、2を完了し、データの分析を行っているところである。今年度の研究成果として、国内学会での発表1件と、国際誌への論文投稿1件(査読中)を行った。 本研究により、体肢の協調運動と姿勢の安定性の関係が実験的に示され、その知覚的基盤について明らかになれば、体肢間協調と姿勢動揺というテーマを統合して実験的に取り組むための基礎を提供しうるため、学術分野における理論的発展が見込まれる。また、体肢のパフォーマンスを支える姿勢の重要性については、書字やピァノ演奏、タイピングなどの日常行為から経験的に指摘されてきたことであるが、本研究は、そのような経験知を裏づけする科学的根拠となりうるため、日常行為や運動のリハビリテーションに携わる実践分野への知見の還元も期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)