電子-フォノン輸送方程式の同時非線形解法の開発とメゾ構造材料への応用
Project/Area Number |
12J03080
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
正尾 裕輔 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 熱電変換 / Boltzmann輸送方程式 / フォノン / 電子 / 超格子 / ナノスケール熱伝導 / 格子動力学法 |
Research Abstract |
本年度は以下の3項目の達成に目標を置き, 研究を実施した : ①電子・フォノンそれぞれのBoltzmann輸送方程式(BTE)の連立解法の開発 ②原子グリーン関数(AGF)法を用いたフォノンの透過係数の計算とそのBTEへの組み込み ③トポロジー最適化を用いたメゾ構造材料の最適設計 これらは熱電変換素子の最適設計を, 数値シミュレーションを用いて行うことを目的としている. 高い性能効率を持つ熱電変換素子を作成するためには, 素子内部に熱流のみを阻害する構造を持たせる必要があり, それはフォノンと電子の平均自由行程の中間スケールであると知られている. このスケールの構造を持つ材料を本研究では「メゾ構造体」と呼び, その代表例には超格子構造が挙げられる. メゾ構造材料の代表長さはナノスケールのオーダーになり, 材料中の熱流と電流の流れを知るための実験的研究は困難を極める. また, これらの流れは拡散方程式の適用範囲外に及ぶため, BTEに基づく数値シミュレーション手法の確立は大きな意義があるといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の技術的基礎の確立は当初の予定どおり達成できている.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の目標であった電子-フォノンBTEの連立解法, メゾ構造材料中の熱輸送をシミュレートするのに不可欠な界面透過現象, 熱電変換素子の最適設計, といった個々のシミュレーション手法の開発を行ってきたが, しかしいずれも現状では独立的な研究にとどまっている. 今後はこれらを統合し, 固体材料中の電子とフォノンの詳細なふるまいをシミュレートすることができる数値計算手法へと洗練させ, 熱電変換素子の最適構造の発見に尽力したい.
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)