Project/Area Number |
12J03138
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 秀幸 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 確率数値解析 / 数値計算 / マリアヴァン解析 / 確率微分方程式 / 非線形フィルタリング / 数値解析 / 数理ファイナンス |
Research Abstract |
平成25年度はいくつかの確率微分方程式の近似理論問題について並列に取り組んだ。以下で順に説明する。 主たる研究として、非線形フィルタリングの離散近似問題に興味を持ち、理論的な解析に取り組んだ。この問題は直接観測不能なシグナル過程と観測可能な観測過程が共に確率微分方程式で与えられた時の条件付き平均を離散近似することを目標とし、SPDE(確率偏微分方程式)の近似問題と深い関わりを持つ。この問題を解決するために、前年度までにSPDEやBSDE(後退確率微分方程式)の近似誤差解析の道具として研究を進めていた双対アプローチと呼ばれる手法を活用した。双対アプローチは、確率微分方程式の離散近似の分野において、マルコフ性をうまく使えない場面で有力な解析手法とされるものである。前年度までの研究で、どのような場合に双対アプローチが機能するかの理解が深まったため、双対アプローチで用いられる評価手法が非線形フィルタリングの近似誤差評価問題と関係が深いことに気付くことができた。最終的には、Jean Picard氏が1984年に証明した離散近似誤差評価に関する結果の双対アプローチによる別証明を与えることに成功し、さらに深い解析によってその結果を拡張することができた。本研究成果は論文としてまとめ、現在投稿準備中である。 次に、前年度に取り組んでいたSDEの離散時間・空間近似について得られた結果について、投稿中であった論文が大きく修正を加えた後に受理された。また、同様に前年度まで課題として取り組んでいた小さなパラメータを持つ確率微分方程式の効率的な近似計算法についての結果が論文誌に修正の後に受理された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始当初に目標としていたBSDEあるいはSPDEの近似法に対する誤差評価手法の確立は未だに成されていない。しかしながら、その解析を進める課程で導入した数学的技法によりSPDEの近似問題のひとつである非線形フィルタリングに対しての結果を得ることができた。以上を総括して、おおむね順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
非線形フィルタリングの離散近似に関して本研究課題で得られた結果が、より一般的な仮定の下でどの程度修正が必要なのかが未解決な問題として残っており、引き続き研究を進める。特にシグナル過程が観測過程のフィードバックを受ける場合に、離散近似誤差についてどのような結論を得られるかが興味深い問題であると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)