繊維芽細胞増殖因子受容体3の膜貫通部位の機能構造解析
Project/Area Number |
12J03166
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
玉垣 裕子 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 繊維芽細胞増殖因子受容体 / 一回膜貫通型タンパク質 / 膜貫通-膜近傍部位 / 一回膜貫通型蛋白質 |
Research Abstract |
繊維芽細胞増殖因子受容体3は細胞の増殖や分化に関与している1回膜貫通型の受容体である。膜貫通-膜近傍部位の構造機能解析から、受容体の活性化における膜貫通-膜近傍部位の役割を明らかにすべく研究を行っている。野生型と膜貫通部位に常時活性型変異が見出されているG380R変異型とA391E変異型の膜貫通-膜近傍部位の構造比較解析を行い、活性化における膜貫通-膜近傍部位の機能を考察する。24年度は蛍光実験により野生型の細胞質内膜近傍部位は脂質二重膜と結合し、G380R変異型とA391E変異型の膜近傍部位は脂質二重膜から解離していることがわかった。本年度はこの膜近傍部位の挙動の要因となる膜貫通部位の構造を偏光FT-IRを用いて解析した。その結果、G380R変異型とA391E変異型の膜貫通ヘリックスは野生型と比較して脂質二重膜に対してより垂直に近い角度で配向していることがわかった。次に異なる厚さの脂質二重膜に野生型の膜貫通-膜近傍部位を挿入し膜貫通ヘリックスの配向を変化させたときの膜近傍部位の挙動を蛍光実験にて観察した。その結果、野生型の膜貫通ヘリックスをより垂直に近い角度で配向させたとき細胞質内膜近傍部位が膜から解離した。これらのことから膜貫通部位の脂質二重膜に対する配向と膜近傍部位の膜からの解離には相関があると考えられる。この結果に関する論文は現在投稿中である。さらにリガンド結合に伴った膜貫通-膜近傍部位の構造変化を捉えることを目標とした半合成受容体の調製方法の確立を行った。24年度は合成ブロックの調製方法を確立し、収率は低いものの半合成受容体の調製は成功した。本年度は縮合方法の最適化と解析に必要な量の調製を試みたが、スケールアップに伴い確立した調製方法が使用できなかったため、現在再検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、半合成受容体の調製においての細胞外領域と膜貫通-膜近傍部位の合成ブロックの調製に関しては確立したが、構造解析に必要な量の試料の調製を行うため、スケールアップを行ったところ昨年度確立した方法を用いることができず、再度検討が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
スケールアップした調製方法を確立するとともに、縮合条件の検討を行う。また、大量な試料が測定に必要なため大腸菌の発現系を用いて合成ブロックを得ていたが、目的蛋白質はヒト由来の蛋白質であるため、哺乳細胞の発現系を用いた合成ブロックの調製方法の確立とその哺乳細胞で得られた合成ブロックと膜貫通一膜近傍部位の合成ブロックの縮合反応の検討を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)