Project/Area Number |
12J03322
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西澤 正俊 京都大学, 医学研究科 血液・腫瘍内科学, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヒトiPS細胞 / 網羅的遺伝子解析 / mRNAマイクロアレイ / DNAメチル化 / 血液細胞分化 / ヒトES細胞 / iPS細胞からの血液分化誘導 |
Research Abstract |
ヒトips細胞やES細胞は、株ごとにその分化能が異なることが過去の報告からも知られており、中には分化能が劣る株も存在する。この大きな株間差ははヒトiPS細胞/ES細胞の臨床応用を考慮する上で問題点の一つとなりうる。 本研究はこのiPS細胞の分化能、特に血液分化能の株間差の原因となっている因子を解明することを目的とした。 そのために、本研究ではまず京都大学iPS細胞研究所にて作成されたヒトiPS細胞株と中心に約40細胞株のヒトiPS/ES細胞の血液分化能を調べた。同時にこれらの株の遺伝子発現やDNAメチル化状態を、それぞれmRNAマイクロアレイやDNAメチル化アレイを用いて調べて、iPS/ES細胞の血液分化能と相関する分子マーカーの検索を行った。 これらの各々ヒトiPS/ES細胞の血液分化能とそれぞれの株の遺伝子発現やDNAメチル化状態の関連を調べることで、我々は複数の良好な血液細胞分化と関連する分子マーカーを見いだすことができた。さらにはこれらの分子マーカーを用いることで、ヒトiPS細胞やES細胞の分化は、未分化なiPS細胞の特定の遺伝子の遺伝子発現やDNAメチル化状態を調べることで予測可能であることが分かった。 上記に加えて抽出された因子の機能解析も行い、抽出された因子が血球分化と関連するメカニズムについても明らかにすることができた。さらにはこれらの知見をもとに、さらにヒトiPS細胞の血液分化効率を改善することができた。 本研究はヒトiPS細胞、ES細胞の株間差の分子メカニズムを明らかにするとともに、ヒトiPS細胞の血液分野での臨床応用に大きく貢献すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この2年間にて当初の予定通り、ヒトips細胞・ES細胞の分化能と関連する分子マーカーを見いだすことができ、かつこれらの抽出された因子(遺伝子など)の造血に関連するメカニズムも明らかにできた。そのため我々は研究は順調に進展したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で明らかになったヒトiPS/ES細胞の血液細胞の分化能と関連する因十を用いて、iPS細胞の臨床応用を推し進めたい。具体的には、iPS細胞から作成された赤血球や血小板の臨床応用を目指し、分化能の良い臨床応用に用いるのに相応しいヒトiPS細胞の選別に用いる予定である。
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