脳機能イメージング法を用いた価値の矛盾とその解消に関わる心理過程の研究
Project/Area Number |
12J03478
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤原 寿理 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 社会的同調 / 一貫性 / 神経経済学 / 社会心理学 / 同調行動 / fMRI |
Research Abstract |
本研究では、日常生活でしばしばみられる自分自身の過去の意見に同調するという行動に注目し、被験者が集団の意見や自分の過去の意見を見せられた際に、直感に従った自分の選択をまげてまで同調および一貫性を保とうとするのかどうか、またその脳内機構について調べることを目的としている。そのため、男性被験者に女性の顔写真に対する魅力を事前に評価させ、約1週間後にスキャナの中で二者択一選択課題を行わせ、魅力的な方を選ばせる。その際、被験者の選択後に被験者集団の意見もしくは被験者の事前評価に基づいた評価をリマインダーとして呈示し、それを見た上で再評価を行わせる。被験者の事前評価リマインダーの半分の試行は被験者に気づかれないように評価を逆転したものを呈示する。 これまで被験者10名に対して行った行動予備実験の結果では、被験者は被験者集団や自分の過去の意見と一致しないリマインダーを見た後は潜在的に直感的な好みとの葛藤が起こり、再選択にかかる時間が長くなることが示された。そして再選択の際に被験者集団の意見に同調する試行が多く見られたことから、同調することで自己の意見との相違から生じる葛藤を解消している可能性が示唆された。興味深いことに、被験者は実際には過去の意見と現在の直感的な好みが一致しているのにも関わらず、一致していないという偽のリマインダーに対して、反応時間は変わらないものの、自分の選択を変えてしまうことがあることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
行動データで興味深い結果が得られたが、まだ課題に修正が必要であり、機能的脳スキャン実験にまで及ばなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回行った行動実験では被験者数が10人と少なかったため、もう少し被験者数を増やして安定した結果を見てみる必要がある。また最初の選択と再選択との間隔が非常に短いことから課題の流れ上、予想していたよりも意見を変える試行が少なかった。この点を考慮してもう少し課題を修正する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)