反D中間子と核子のエキゾチックな束縛状態と散乱状態の解析
Project/Area Number |
12J03518
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 康宏 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヘビークォーク対称性 / ヘビーメソン / パイオン交換力 / 少数多体系 / ハドロン分子状態 / ペンタクォーク状態 |
Research Abstract |
本研究はヘビーメソンと2核子により形成される3粒子糸の束縛状態または共鳴の探索を目的としている。ヘビークォークは非常に質量が大きいため、クォーク質量に反比例するスピン-スピン相互作用が抑制される。そのためヘビー擬スカラーメソンとヘビーベクターメソンの質量の縮退がおこり、粒子間に働くパイオン交換力が強調させる。パイオン交換力は強い引力を生み出し、特に軌道角運動量が異なるチャンネルを混ぜるテンソル項が束縛・共鳴状態の形成に重要な働きをする。本研究では、パイオン交換力が生成する強い引力に着目し、ヘビーメソン-2核子系に対するSchrodinger方程式を解くことによって、束縛状態と散乱状態の解析を行った。ヘビーメソンとして、反D中間子とB中間子(以下P)について解析を行い、クォーク-反クォーク対消滅の起こらない真にエキゾチックな状態を探索する。このような状態は軽いクォークの領域では発見されておらず、重いクォークの領域で期待される新たな状態である。これらの系の解析は、ハドロン間のパイオン交換力が、近年ヘビーフレーバー領域で議論されているハドロン分子状態の形成において重要な働きをしていることを示し、またそれにより期待される新たな状態を予言する。当該年度で研究を行った結果、PNN系のJ~P=0^-に束縛状態、J~P=1^-に共鳴があることを予言した。これらの状態形成にはヘビーメソン-核子間のパイオン交換力のテンソル力が強い引力を生成する原動力となっていることが確かめられた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(28 results)