フランス公共放送ORTFによる現代音楽の普及--その実践と理念
Project/Area Number |
12J03768
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
芸術学・芸術史・芸術一般
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
平野 貴俊 東京藝術大学, 音楽学部, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 20世紀 / フランス / ラジオ / 放送 / 文化政策 / 現代音楽 / 音楽学 / 音楽政策 / アーカイヴ(アーカイブ) |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、フランス国立公文書館でフランス国営放送ORTF(Office de Radiodiffusion Television francaise、運営期間1964~1974[Televisionのe2つにアクサン・テギュ、francaiseのcにセディーユ])とフランス文化省に関連する資料を閲覧し、口頭発表でその研究成果を発表した。 日本音楽学会全国大会での発表では、ORTFと文化省が1960年代半ばの「音楽の危機」をいかに打破しようと試みたかを論じた。1964年ころから、『ル・フィガロ』等の新聞・雑誌に寄稿する音楽批評家は、フランスにおけるレコード産業の興隆と、自国の音楽家の外国での認知度の低さを糾弾した。こうした問題に対処するため、1966年文化省に新設されたのが音楽局 Direction de la Musique である。発表では、本改革を準備した音楽家の多くが、1950年代に国営放送の音楽活動審議会に参加したことに着目し、1960年代に音楽行政の主体が国営放送から文化省へと移行したと述べた。以後、ORTFは文化省と協同して危機に対処することになる。ORTF音楽監督ミシェル・フィリッポ Michel Philippot(在任1964~1972)は、文化省の改革に沿う形でレコード会社との連携、ORTF出版部門の活用を推進した。一方、フィリッポの後任ピエール・ヴォズランスキー Pierre Vozlinsky(在任1972~1974)は、文化省への従属に懐疑的な態度をとり、独立した公的組織として質の高い音楽番組を製作することを重視した。こうした方針の変遷は、1970年代までにフランスの音楽界が上記の危機を乗り越えたことを示唆している。 2014年12月には、以上の内容を増補した研究発表を、パリのフランス国立社会科学高等研究院におけるシンポジウムで行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)