軟体サンゴウミキノコ属の系統解析と生理活性物質の多様性
Project/Area Number |
12J03933
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
荒武 里衣 琉球大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ソフトコーラル / 分子系統解析 / 形態分類 / 生理活性物質 / トランスクリプトーム解析 / 多様性 / 地域差 / 発現解析 / 褐虫藻 / 環化酵素 |
Research Abstract |
本研究は、ウミキノコ属の種と含有生理活性物質の関連性を明らかにすることで、ウミキノコ属が持つ生理活性物質の周りの生物とウミキノコ自身に与える影響を明確にし、ウミキノコ属の分類・生態・環境適応を検証することを目的とした。以下、実験状況・結果をここに報告する。 1、昨年度の研究結果をもとに、より詳細なウミキノコ属の形態比較を行った。ソフトコーラルの分類形質として古くから用いられている骨片を、ウミキノコの傘表面・傘内部・茎表面・茎内部の4つの部位で形態を確認した。さらに現在古典的な形態分類も進めており、これらの結果を昨年の結果と併せて投稿準備中である。 2、新たな環境・地域サンプルの獲得のため、パラオにて新たにウミキノコの採集を行った。全72個体採集し、生理活性物質タイプ・mshlマーカーによる分子系統解析を行った。 3、ウミキノコ属の網羅的トランスクリプトームを行った。得られたデータの各コンティグをアノテーション後、傘と茎の部位にて発現比較解析を行った。TrinityのRSEMで各サンプルの発現状況を確認した後、edgeRを用いて正規化したデータをチェックした。さらにHeatmap、MAplot、Volcane plotを作成した。解析結果から、FDR<0.001であるコンティグは126あった。その中で発現が[傘に優位な差がある]と示されたコンティグは114。発現が[茎に優位な差がある]とされたコンティグは12であった。各コンティグのアノテーション結果を確認したところ、predicted proteinと示されたものが多かった。現在この解析結果も投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新しいデータ、結果を多量に得ることができた。さらに今後につながる課題も見えてきた。研究の進展状況はよいが、論文投稿が遅れているため評価は「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
トランスクリプトーム解析で得たデータをもとに、生理活性物質の生合成経路を明らかにすることを第一の目的とする。その後、発現比較解析から、どのような環境条件によって生理活性物質の生産が増えるのかを確認する。本研究の大きな目的である、生理活性物質が生物に与える影響について、以上のことから追求していきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)