Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
b->sgamma崩壊過程は、ループを介したダイアグラムで起きる。標準模型ではループ内にクォークとWボゾンを介した崩壊になるが、このループ内には新物理で予言される粒子が寄与することも可能である。ここで輻射される光子の偏極に注目すると、標準模型ではWボゾンが左巻きの粒子としか結合しないため、輻射される光子はほぼ左巻きである。一方、新粒子は右巻きに結合できるものが存在する。そのため、輻射光子の偏極を測定することで、新粒子が存在することを確認し、新粒子の右巻き光子との結合強度に制限を与えることが可能である。この光子偏極を測定するために、B->K1gamma->Kpipigamma過程を利用する。この過程において光子偏極は、K1->Kpipiの崩壊面に対する光子の輻射方向の上下非対称性に現れる。そのため、この上下非対称性からK1の崩壊モデルを仮定することで、光子偏極が測定可能である。本研究ではB中間子のサンプルとして、Belle実験で得られた大量のサンプルを使用する。Belle実験ではレプトンコライダ―環境下であるため、終状態であるKpipi内にpi0が含まれている場合でも再構成が容易であり、複数のKpipiの荷電モードに対して感度のある解析が可能である。研究の遂行状況については、残念ながら採用期間中には研究を終了することができなかった。現在、多くのKの共鳴状態が含まれるKpipi分布から、B->K1gamma成分を抽出する行程を慎重に検討しており、理論家様の多大な協力もあり、この先1年以内には結果が出る見込みである。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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