有限次元量子ランダムスピン系のくりこみ群による解析
Project/Area Number |
12J04024
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
数理物理・物性基礎(理論)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 涼二 東京工業大学, 大学院理工学研究科(理学系), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 量子相転移・臨界現象 / スピングラス / 実空間くりこみ群 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 有限次元量子ランダムスピン系の相転移・臨界現象の性質を明らかにすることであった. その中でも本年度は, ランダムな横磁場Dyson模型のくりこみ群による解析を行った. Dyson模型は有効的に高次元系(または長距離相互作用系)を表現でき, パラメータを調節することで, 対応すると考えられる次元(または相互作用距離)を変化させることもできる. 空間次元が大きいと, 系に含まれるランダムネスが臨界現象に対して有意でなくなると考えられている. ランダムな横磁場Dyson模型を用いて, その境界の存在や, その境界付近の性質を調べることが主な目的であった. 本年度に得られた主要な成果. 1. 高次元領域と低次元領域でのふるまいの違い 2. 低次元領域で, 無限ランダムネス固定点と呼ばれるくりこみ群の固定点の存在を強く示唆する結果 ただし, 性質の異なる二つの領域の存在は確認できたが, その境界を定量的に決定することはまだできていない. そのため, 境界付近の性質についても調べることができていない. 得られた成果の意義, 重要性. 1. 上で述べた無限ランダムネス固定点の存在は, 二つの領域の大きな違いとして予想されていただけであった. 本研究によってこの予想について具体的な解析に基づく確認がなされた. 2. この固定点は特異な臨界現象を引き起こし, また低次元量子ランダムスピン系の多くに存在すると考えられている. 本研究の結果はその特異なふるまいの成立範囲に対する理解に貢献する.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)