神経発達障害原因遺伝子CDKL5の分子機能・病態機序の多元的アプローチによる解明
Project/Area Number |
12J04298
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥田 耕助 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | CDKL5 / west症候群 / Rett症候群 / 難治性てんかん / リン酸化酵素 |
Research Abstract |
これまでにCdk15 KOマウスの海馬シナプス分画におけるGluN2BとSAP102の増加が確認されたことから、Cdk15 KOマウスのNMDA型グルタミン酸受容体とその関連蛋白のより詳細な解析を行った。CDKL5がGluN2BまたはSAP102と直接相互作用し、シナプスへの輸送を調節しているという仮説を立て、Cdk15 KOマウスでこれらの蛋白質がシナプスへ集積する分子機序を探るための実験を行ったが、未だ解明には至っていない。 また、GluN2BとSAP102のシナプス分画での増加は確認されたが、その詳細な箇所を特定するための実験を行った。スクロース濃度勾配を用いて、海馬からシナプス後肥厚(PSD)を分画し、そのPSD分画をサンプルとしてウエスタンブロットを行い、NMDA型グルタミン酸受容体とその関連蛋白のPSD分画での蛋白量を検証した。その結果、Cdk15 KOマウスの海馬PSD分画でGluN2Bの蛋白量が増加していることが確認された。また、Cdk15 KOマウスの海馬PSD分画で、足場蛋白SAP102も同様に増加していることが確認された。これは、北里大学、医学部、解剖学教室の阪上洋行教授・深谷昌弘講師との共同研究による免疫電顕法による解析でも確認されている。 さらに、前脳についても同様の実験を行い、GluN1、GluN2A、GluN2Bおよび足場蛋白SAP102の総蛋白量に異常は見られないが、前脳のPSD分画におけるGluN2BおよびSAP102の増加を確認した。それらに加え、前脳のPSD分画ではGluN1も増加していることが確認された。 これらの実験結果から、CDKL5のLoss-of-functionによって、Cdk15KOマウスはGluN2Bを含むNMDA受容体とその足場蛋白であるSAP102がPSD分画に集積していることが新たに明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)