耐熱性一酸化炭素デヒドロゲナーゼを用いた二酸化炭素利用技術に関する研究
Project/Area Number |
12J04545
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental technology/Environmental materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 喬裕 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | CODH / C-cluster / cooC / 共発現 / CO_2有効利用 / 金属酵素 / 大量発現系 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
1) Ni挿入翻訳後修飾遺伝子cooCを利用したCODH大量発現系の構築 発現系の構築にあたってNi挿入翻訳後修飾遺伝子遺伝子cooCによる共発現を行った。cooS-Iを既報の方法により発現させたところNative酵素の約14%の活性を示した。そこで翻訳後修飾遺伝子であるcooCとの共発現を行ったところ、対照区と比較してCO酸化比活性は3.6倍に増大した。またNi含有量も約3.3倍へと増大した。またSDS-PAGE解析の結果、大腸菌内でCooCとCODHは複合体を取っている可能性が示唆された。以上よりcooCによるNi挿入はCODH発現構築において有効であることが判明した。以上よりCODHのCO_2利用技術への応用にむけた基盤を構築することができたと考えられた。 2) 活性中心配位子とCODHの性状との関係性の解明 部位特異的変異導入法を用いて、配位子置換変異体CODH-II C295E (CODH-V模倣型)、CODH-IIC295A(配位子破壊型)の2つの変異体を作製した。各種活性を測定した結果、これら変異体のCO酸化活性は野生型と比較して大きく減少し、CO_2還元活性は確認されなかった。金属含量をICP-MSを用いて定量したところ、両変異体とも酵素中のNi含有量が約1/8に減少したのに対して、Fe含有量に変化は見られなかったUV可視スペクトル解析に供したところ、両変異体ともすべての[Fe-S]クラスターが正常に配位されていた。以上より、本配位子がNiの配位に決定的な影響を与えていると考えられた。CODHの酵素改良には失敗したものの、CODH活性中心配位子におけるNi配位様式に関して新たな知見が獲得され、CODH活性中心を模倣したCO_2還元人工触媒の作製等に有用な知見を与えることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
それぞれの成果を原著論文という形で公表できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において得られた組み換えCODH-IのCO酸化活性はNative酵素の約50%である。そこでcooC以外の遺伝子(cooF等)の共発現を試みそのCO酸化活性をNativeに近づける。また、本研究において作製したCODH-II C295Aにおいて活性中心の電気化学的特性や詳細な構造を明らかにする。具体的にはESRを用いてNiの状態を明らかにしてより詳細な電気化学特性を明らかにし本配位子の活性中心における役割を明らかとする。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)