時空の熱力学的性質に対する量子効果及び非平衡効果の研究
Project/Area Number |
12J04598
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
岡澤 晋 総合研究大学院大学, 高エネルギー加速器科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ブラックホール熱力学 / Hawking輻射 / membrane paradigm / 時空の熱力学 |
Research Abstract |
・Membrane paradigmに平衡周りの揺らぎを取り入れるという研究に関して、先行研究の手法を拡張する形で定式化を行い、博士論文に成果をまとめた。 元々のmembrane paradigmとは、ブラックホールホライズンから僅かに外側にstretched horizonと呼ばれる面を考え、その面に垂直な電場がmembrane上の仮想物質の電荷密度を与え、面に水平な磁場が仮想物質の電流密度を与え、面に水平な電場と仮想電流が比例し(Ohmの法則)、ブラックホールに吸収されるエネルギー量がJouleの発熱法則と解釈出来る、というものだった。本研究の狙いは、ここにHawking輻射の効果を取り入れることであり、membrane上の仮想電流にノイズ項が生じることが予想された。実際、得られた結果によると、電流と電場の比例関係であるOhmの法則はノイズ平均の意味でのみ成り立ち、Jouleの法則は発熱項だけでなくHawking輻射による放熱項も含む形に拡張されることがわかった。 ・Einstein方程式を時空の熱力学から導出するというJacobsonによる考え方について、異なる定式化を提案し、専門雑誌に投稿、掲載された。 元々のJacobsonの考え方には、観測者の取り方の不自然さと、測地線束のexpansionが消える条件が必要になる、という困難があった。また、高階微分を含むような重力理論への拡張は、f(R)重力のような限られた理論で達成されていたものの、どこまで拡張出来るのか不明であった。そこで我々は、観測者の取り方を自然なものに変え、測地線のexpansionの値を非零とし、任意のヌル超曲面でクラウジウス関係式を仮定することを出発点として、Einstein方程式、もしくはf(R)重力の運動方程式、を導く条件を解析し、結果を与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・membrane paradigmにHawking輻射の効果を取り入れる研究に関して、電磁場の場合に解析結果を与えた。 ・Jacobsonの議論に関し、その考察を非平衡関係式に拡張する提案を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
・membrane paradigmにHawking輻射の効果を取り入れる研究に関しては、重力場の場合について考察を進める。 ・Jacobsonの議論に関しては、一般の高階微分項を含む重力理論への拡張を試みる。本年度に行ったネーター電荷の手法による一般的定式化を基礎とした研究を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)