Project/Area Number |
12J04930
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渋川 元樹 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 多変数直交多項式 / 球多項式 / 一般二項係数 / 対称錐上の解析 / 円環ヤコビアンサンブル / 多重ゼータ函数 / コーシー多項式 / マイクスナー・ポーラチック多項式 / 特殊函数 |
Research Abstract |
リーマン・ゼータ函数をマイクスナー・ポーラチック多項式で展開するというクズネコフの結果の整理、拡張の過程で管状領域、あるいはその有界対称領域上の正則函数のなすヒルベルト空間やシロフ境界上のハーディー空間等の函数空間と、それらの間のラプラス変換、フーリエ変換、ケイリー変換で与えられるユニタリ変換を用いて、多変数の特殊直交多項式の研究を行った。その結果として以下の二つの成果を得た。 1. 一変数の時の円環ヤコビ多項式に関するシェンの結果を、対称錐上の解析を用いて多変数化し多変数円環ヤコビ多項式の導入した。加えてその直交性, 母函数, 更にそのケイリー変換が満たす擬微分関係式も導出した。これは球多項式の2-パラメータ変形にあたる多変数直交多項式系だが、従来知られていた球多項式のパラメータ変形であるA型のジャック及びマクドナルド多項式とも、BC型ヤコビ多項式とも異なり、ランダム行列で知られる円環ヤコビアンサンブルを重み函数としてもつ。また構成の仕方から可換な擬微分作用素族の同時固有函数になることが期待され、量子可積分系の観点からもとても興味深い対象である。 2. 離散型の直交多項式系として良く知られているマイクスナー, シャリエ, クラウチェク多項式の一般二項係数による多変数化を行い, 母函数, 直交性, 差分関係式等の基本的な性質を導出した。これは従来の青本・ゲルファント型の超幾何函数を用いた多変数化とは異なる拡張であるが、一変数の時と同様の基本的な諸性質を持つことから良い多変数化である。また諸性質の導出の際に鍵となる「マイクスナー多項式の母函数の母函数がラゲール多項式の母函数になる」という結果はこれまで一変数においてさえ知られていなかった事実であり、離散型と連続型の直交多項式系の対応を与えたという点でも重要であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
多重ゼータ函数、特に双ゼータ函数、を用いることにより、既に知られている多重ガンマ函数や多重三角函数等の特殊函数の理論を見通し良く整理することは当初の計画通り成功した。更にマイクスナー・ポーラチック多項式とゼータ函数の対応を研究する過程で多変数直交多項式系に関して、多変数円環ヤコビ多項式や多変数マイクスナー多項式他のような、際立った結果が得られた。これは当初の計画では想像だにできなかった成果であり、その意義は大きいと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ゼータ函数の研究から出発して、ユニタリ変換を組織的に用いる多変数直交多項式の研究を行ったことから、思いがけず大きな成果が得られた。ゆえに今後は報告者が得た手法や結果を出発点として、従来とは異なる観点からの多変数直交多項式の研究を重点的に行っていきたい。しかし報告者の結果の更なる拡張を行う際には、報告者が用いた調和解析の手法では不十分であり、可換な微分作用素の族の同時対角化という量子可積分系の理論、手法が不可欠と予想される。特に円環ヤコビ多項式に関しては、可換な擬微分作用素の族の同時対角化という従来の量子可積分系では扱われない対象であることが想定され、全く新しい沃野の突破口になることも期待されることから精力的に研究を行いたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)