Project/Area Number |
12J05165
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
日高 建 九州大学, 大学院数理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | パウリ-フィールツ模型 / 自己共役 / 基底状態 / 場の量子論 / スペクトル散乱理論 / ネルソン模型 / 漸近完全性 |
Research Abstract |
粒子と量子場が相互作用する系をスペクトル解析を用いて研究しました。廣島文生先生と共同で準相対論的なパウリ-フィールツ模型を扱いました。ある条件の下で、ハミルトニアンが自己共役であることの証明とハミルトニアンの本質的スペクトルを求めました。特に、基底状態が存在することを証明しました。基底状態の存在は、M. Konenberg, O. Matte, E. Stockmeyerによって既に証明されておりますが、私たちの研究は、粒子の静止質量がゼロの場合も含めています。この点にオリジナリティがあります。さらに、廣島文生先生の結果と併せると基底状態が一意的であり指数関数的に減衰することも分かります。M. Konenberg, O. Matte, E, Stockmeyerはクーロンポテンシャルの場合を扱っておりますが、このポテンシャルの場合において基底状態の存在は未だ示せていません。また、私たちの場合はボソンに仮想的な質量を入れています。ボソンに質量が無い場合の基底状態の存在証明は、仮想的な質量がある場合の基底状態を利用するのが定石となっています。つまり、質量がある場合の基底状態の極限をとることで証明されます。したがって、ボソンに質量を仮定していても今後に繋がる結果であり意味があります。準相対論的なパウリ-フィールツ模型における基底状態の存在証明は、研究集会やセミナーで積極的に発表してまいりました。さらに、自己共役性の証明と基底状態の存在証明をそれぞれ論文として現在投稿中です。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
準相対論的なパウリフィールツ模型の研究に時間がかかり、特異な摂動が加わったネルソン模型の漸近完全性の研究にあまり時間がとれなかったこと、また、この模型の基底状態の存在証明に修正が必要なことが明らかになったからです。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)