モンゴル語の母音に関する総合的研究--言語普遍性の観点から--
Project/Area Number |
12J05181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 尚樹 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | モンゴル語ハルハ方言 / 複合語アクセント / 母音体系 / 最適性理論 / モンゴル語 / ピッチアクセント / 複合語 / 借用語音韻論 / 母音調和 / アクセント |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年7月まで、研究指導委託によりモンゴル国立大学にて研究を行い、「複合語のアクセント」「語頭母音添加」「母音体系」に関するデータを収集した。帰国後、収集したデータを分析し、成果をまとめて学会や論文などで発表した。 「複合語のアクセント」に関しては、様々な意味関係、音韻構造を持つ複合語を対象に調査を行い、「前部要素の末尾子音の種類」がアクセントパターンに影響することを明らかにした。アクセントに対する分節音の影響は、通言語的にしばしば見られる現象であるが、モンゴル語ではこれまで報告されていなかったものである。 「語頭母音添加」は、語頭に子音連続や r を持つ借用語に対して母音が添加されるという現象であるが、この母音添加の頻度は音韻環境、話者の世代・出身地によって差があることを示した。さらに、頻度に差が生じるメカニズムを、最適性理論を用いて分析した。母音添加を個別言語の事象として記述するだけでなく、理論を用いて分析することにより、言語普遍性の観点を取り入れたという点で重要な研究である。 「母音体系」については、先行研究で主張されている母音体系に対して、音声学的根拠をもって対案を示した。一例を挙げると、「ウランバートルのモンゴル語で、短母音の i と e が合流した」という報告に対し、i と e を音声的に区別する話者のフォルマント周波数のデータを提示した。これらの研究は、先行研究を批判的に捉え、自らデータを収集して分析し、新たな案を提示したことに意義がある。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(10 results)