Project/Area Number |
12J05465
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸田 聡 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 貪食 / マクロファージ / 赤血球造血 / 赤芽島 |
Research Abstract |
腹腔の常在マクロファージは、Tim4を介して死細胞をその表面に結合し、死細胞を効率よく貧食するが、その貧食シグナルを活性化する分子は不明であった。当研究室の西らは、他のグループにより貧食に関与する因子として同定されたMerTKが、腹腔常在マクロファージに発現していることを見出した。そこで、MerTKノックアウトマウスの腹腔常在マクロファージを解析したところ、Tim4を介して死細胞を結合するが、その食食能が著しく減弱していたeまた、死細胞を貧食できない細胞株BaF3において、Tim4やMerTKを単独で発現しても貧食能は低かったが、両者を同時に発現したところ、BaF3細胞が死細胞を効率よく貧食し、死細胞の貧食を再構築することができた。よって、腹腔の常在マクロファージによる死細胞の貧食は、Tim4による死細胞の結合とMerTKによる食食シグナルの活性化という2段階から成っていると結論した。 腹腔常在マクロファージによる死細胞の貧食機構に加え、赤芽島のマクロファージによる赤芽球より脱核した核の貧食機構についても解析した。赤血球造血において、赤血球の前駆細胞である赤芽球はマクロファージと結合して赤芽島を形成し、成熟過程で核を排出(脱核)する。そして、網状赤血球は循環に入り、核はマクロファージによって貧食されるが、マクロファージがどのようにして核を貧食するのかは不明であった。本研究では、赤芽島を精製し、赤芽島で見られる赤芽球の脱核とその核が貧食される現象をin vitroで再現し、解析した。その結果、MerTKを欠損したマウスから調整した赤芽島において、核の貧食が著しく減少していたことから、MerTKが赤芽球より脱核した核の貧食に重要な役割を果たしていると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
腹腔の常在マクロファージによる死細胞の貧食は、Tim4による死細胞の結合とMerTKによる貧食シグナルの活性化という2段階から成っていることがわかったことに加え、赤芽島のマクロファージによる赤血球の核の貧食機構の解析にも成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
MerTKを欠損したマウスから調整した赤芽島において、核の食食が著しく減少していたが、MerTK欠損マウスの造血組織において、核の貧食不能による核の蓄積などの異常は観察されなかった。よって、赤芽島のマクロファージは、MerTK以外にも核を貧食する機構を持っていると考えられる。赤芽島のマクロファージは、MerTKと同じファミリーに属するAxlも発現していることを見出したので、Axlの貧食への関与を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)