肥満誘導性ノンホメオスタティック味覚感度調節系の分子神経学的解析
Project/Area Number |
12J05569
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
仁木 麻由 九州大学, 歯学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レプチン / エンドカンナビノイド / 味覚 |
Research Abstract |
本研究は、摂食調節物質レプチンとエンドカンナビノイドによる味覚調節系の変調について解析することを目的としている。 前年度の実験結果より、血中レプチン濃度が20ng/ml付近で、味覚器におけるレプチン受容体拮抗薬の効果が減弱し、逆にエンドカンナビノイド受容体拮抗薬の効果が増強することがわかった。なお、この効果は甘味に特異的で他の味は変化しなかった。今年度は、エンドカンナビノイドの味覚器における働きをさらに詳しく調べるため、C57BV6J正常マウスとdb/dbマウスの舌におけるエンドカンナビノイド量の測定と合成代謝酵素の発現解析を行った。その結果、db/dbマウスは正常マウスに比べ、舌のエンドカンナビノイド濃度は、茸状乳頭を含む組織中で有意に上昇していた。両マウスの茸状乳頭と有郭乳頭の味細胞にエンドカンナビノイド(2-AG)合成酵素DAGLと代謝酵素MAGLの発現を認め、その発現細胞数を調べたところ、合成酵素DAGLがdb/dbマウスで有意に上昇していた。代謝酵素MAGL、では差は認められなかった。またDAGLは、甘味受容体T1R3と60%近く共発現しており、db/dbマウスにおけるエンドカンナビノイドによる甘味増強機構の可能性が強く示唆された。正常マウスでは、エンドカンナビノイド受容体拮抗薬による効果が鼓索神経応答解析で認められなかったことから、エンドカンナビノイドによる修飾作用の影響は少ないと考えていたが、合成代謝酵素の発現が認められたことから、一時的に甘味に作用する可能性も考えられる。肥満モデルマウスの鼓索神経応答解析において、血中レプチン濃度が28ng/ml付近でエンドカンナビノイド受容体拮抗薬の効果が認められるようになったことから、肥満の進行につれ、一時的なエンドカンナビノイドの作用が、持続的な甘味応答増強作用へ移行した可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)