二酸化炭素濃度2倍の水田における一酸化二窒素生成・消滅過程の同位体比を用いた解析
Project/Area Number |
12J05597
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Boundary agriculture
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢野 翠 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | N20 / 脱窒 / 分子内窒素同位体分布 / 土壌 / N_2O |
Research Abstract |
水田の非耕作期間について「高CO_2濃度区」と「外気区」を対象に地表放出N_2Oおよび土壌内N_2Oのモニタリングを行い、N_2Oの分子内窒素同位体分布と、アンモニア・硝酸の窒素酸素同位体比を指標として微生物の代謝過程を解析した。 一年目および二年目のモニタリングについて、大気へのN_2O放出量は8月下旬の落水後に増加して9月中旬にピークとなり、10月にかけて減少した。一方で、10cm深の土壌内ガス中のN_2O濃度とN_2O放出量との間に相関は見られず、土壌内N_2O濃度は降雨による土壌永分量の急激な増加に伴い一時的に上昇した。このことから、春先の灌漑開始時と同様に、土壌水分量が非常に多い場合には生成されたN_2Oが一時的に土壌内に蓄積することが分かった。二年目のモニタリングにおいても、一年目と同様に高CO_2条件がN_2O放出量および土壌内ガス中のN_2O濃度に与える影響は有意ではなかった。加えて、N_2Oやその基質の同位体比から推定したN_2O生成・消費過程への高CO_2条件の影響も、一年目の観測については有意ではなかった。以上のことから、一年目の観測については水稲生育期間中の大気CO_2濃度を増加させた場合においても落水後のN_2O放出量およびそれに関わる微生物過程への影響は見られなかった。また、同位体解析により、土壌空隙の含水率が50-80%の場合にはバクテリアまたはアーキアによる硝化または糸状菌による脱窒がN_2O生成に大きく寄与する一方で、80%以上の場合にはバクテリアによる脱窒がN_2O生成に大きく寄与することを明らかにした。 さらに、バクテリアまたは糸状菌の生育を阻害する物質を用いた土壌培養実験を行い、それぞれの微生物による脱窒由来のN_2O放出量を比較した。比較的好気的な場合(最大容水量の60%)においては、バクテリアよりも糸状菌の寄与が大きいことが示され、その結果は野外での観測結果を支持した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)