渦糸ソリトンによる高速火炎伝播メカニズムの検証と応用
Project/Area Number |
12J05802
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 裕也 山形大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 燃焼 / 高速火炎伝播 / 渦 / 渦糸ソリトン / 数値シミュレーション / CFD / 乱流燃焼場 / 火炎伝播 / 火災旋風 |
Research Abstract |
本研究の第1の目的は, 渦糸ソリトンによる高速火炎伝播メカニズムの検証レベルを上げることであった. この検証研究については1年目(平成24年度)に多くの成果を得ることができたため, 2年目(平成25年度)はそれらの成果を学術雑誌論文としてまとめ, 学術雑誌に投稿することに重点を置いた. 具体的には, これまでに発表済みの論文に加えて, 1)渦に沿った高速火炎伝播における火炎と渦糸ソリトンの位置関係, 2)渦に沿った高速火炎伝播に現れる渦糸ソリトンの性質, 以上2報の論文を新たに作成した. そのうち1)は日本燃焼学会誌に掲載決定, 2)も同誌に投稿予定の段階となった. 本研究の第2の目的は, 渦糸ソリトンによる高速火炎伝播メカニズムが実用的問題に対しても応用可能であることを示すことであった. 2年目(平成25年度)はこの応用研究も少し進めた. 当初, 航空機や火力発電所で使用されるガスタービンエンジンの旋回流燃焼器に対する応用研究を考えていたが, 大規模火災現場で発生する火災旋風に対する応用研究を行うこととし, 防災安全面からの必要性から, そのメカニズムの解明を試みた. 3次元数値シミュレーションの結果, 実際の火災旋風に近い現象を再現することができた. さらに渦糸ソリトンのようなラセン状の渦線の孤立波ではないが, 連続したラセン状の渦線構造が観察されたことから, 火災旋風の高速上昇流は渦に沿った高速火炎伝播と類似したメカニズムで説明できる可能性が示された. 以上の第1と第2の目的に対する研究成果は, いずれも燃焼学分野における新しい視点や新しい方向性を示すものであり, その学術的意義は大きいと思われる. 今後, 多数の渦と火炎が相互作用する乱流燃焼場をはじめ, ガスタービンエンジンの旋回流燃焼器や大規模火災現場の火災旋風などのような問題への本格的な応用も期待され, 重要性・汎用性の高い基礎的な研究成果であるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)