ミクロポーラスカーボンを原料としたカーボン固体酸の合成とその酸触媒活性
Project/Area Number |
12J06020
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Catalyst/Resource chemical process
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福原 紀一 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ATR-IR / バイオマス変換 / in-situ観察 / カーボン固体酸 / ミクロポーラスカーボン / 固体酸触媒 / ベックマン転移反応 / エステル交換反応 |
Research Abstract |
昨年度の研究では、合成したミクロボーラスカーボン触媒がバイオディーゼル合成に有用なエステル交換反応に有効であることが分かった。そのためそのメカニズム分析として、特に分光学的手法を用い、その反応のその場観察(in-situ観察)と、そのシステムの立ち上げを行うことを本年度の目的とした。このため、同手法に長けているユトレヒト大学、Prof. B. M. Weckhuysenのグループにて研究を行った。同グループはバイオマス変換反応の構築を大規模に行っている。中でも私が担当した仕事はATR-IRという装置を使い、バイオマスの分解反応を「その場観察」により追跡するものである。当該装置にて行う実験の「モデル反応」としてはリグニンを用いた。リグニンとは地球上で最も豊富なバイオポリマーの一つであり芳香族化合物を多く含んでいるために石油代替資源として有望視されているが、その構造は大変複雑であり分解生成物も多種多様に及ぶ。この分解反応過程をATR-IRにて逐一観察することが、どのような機構で反応が進行をしているのかを解明する一つの手がかりとなる。この装置を用いることでリグニンのみならずバイオディーゼル、各種化学製品の原料物質となる5-hydroxy-methylfurfural (HMF)の変換反応などの解析に応用できることが期待されるからである。実際、この9か月の滞在で完遂できた仕事としてはモデル反応の構築のみであるがリグニンという巨大ポリマーの構造を司るある重要な結合(β-O-4結合と呼ばれる)をこの分光装置で見ることが出来き、それが分解反応の過程で減少していくことが観察された。また、リグニンでは複雑すぎ、実際の所多くのシグナルが混在しているため、観察をさらにシンプル化するために「モデル化合物」という非常に簡単な構造をした、しかしながらβ-O-4結合を有する芳香族二量体化合物の分解反応も同装置で観察を行った。やはり反応中に同結合の分解が見られ、さらに反応後に溶液中の内容物を分析したところ、出発物質は残っておらず分解生成物のみが観察されたことからもこの反応のin-situ観察はうまく機能したと言える。本来の予定ではバイオディーゼル合成における液相中の反応メカニズム観察も行う予定であったがそこまでは達成できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)