プロリルオリゴペプチダーゼ遺伝子の発現調節メカニズムの解明
Project/Area Number |
12J06128
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Morphology/Structure
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松原 伸 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | プロリルオリゴペプチダーゼ / long noncoding RNA / 卵巣顆粒膜細胞 |
Research Abstract |
プロリルオリゴペプチダーゼ(POP)は細胞分裂や細胞分化など、さまざまな生理機能を持つ多機能性の分子であるが、その発現調節機構についてはほとんどが未解明である。平成24年度は交付申請時の研究目的に従い、long noncoding RNA(lncRNA)によるPOP遺伝子の転写調節機構を解析し、以下の点を明らかにした。 1、POP遺伝子座周辺から転写されている4種類のlncRNAのうち、POP遺伝子の転写開始点から96kbの位置から発現しているlncRNA(lnc+96kb)の発現レベルが最も高く、内在のPOP発現パターンと相関を示すことがわかった。 2.lnc+96kbの全長をクローニングした結果、約2.2kbと2.8kbの2種類の転写産物が存在し、POP遺伝子と同じ向きで転写されていることが明らかになった。 3.POP発現の高い卵巣顆粒膜細胞と、POP発現の低い肝臓の細胞株(Hepa1-6)を用いてlnc+96kbのノックダウン実験を行った結果、顆粒膜細胞においてもHepa1-6においてもPOP発現が減少したことから、lnc+96kbはPOP発現の上昇に関わっていることが示唆された。また、lnc+96kbの強制発現実験を行った結果、Hepa1-6においてPOP発現の上昇は見られなかったのに対し、顆粒膜細胞においては2.2kb, 2.8kbどちらのlnc+96kbを強制発現させても、約2倍程度のPOP発現の上昇が見られた。この結果はHepa1-6と顆粒膜細胞で、lnc+96kbが異なるメカニズムでPOP発現を上昇させていることが示唆された。 以上の結果によって、本研究はこれまでほとんど手つかずであったPOP遺伝子の発現調節機構について、lnc+96kbによってPOP発現が上昇するという具体的な調節機構を示すことができた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)