Project/Area Number |
12J06221
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
月岡 靖智 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | MBO / 利益調整 / 会計的裁量行動 / 実体的裁量行動 / マーケット・タイミング / IPO / 所有構造 / ブートストラップ法 |
Research Abstract |
本研究は、利益調整とマーケット・タイミングの利用の観点から経営者が自ら経営する企業を買収し非公開化するMBOにおける、経営者の機会主義的行動について検証を行いました。日本において、MBOに関する利益調整およびマーケット・タイミングの利用の観点からの検証はまだ少なく、利益調整方法として会計的裁量行動だけでなく実体的裁量行動につても検証した点は本稿の貢献です。利益調整の観点からの検証の結果、リーマン・ショック前のMBO企業が、利益減少型の会計的裁量行動を行っていることを確認しました。ただし、本稿では初めてMBOにおける実体的裁量行動について検証を行いましたが、実体的裁量行動に関する明確な証拠を得ることはできておりません。次に、マーケット・タイミングの利用の観点からの検証の結果、リーマン・ショック後のMBO企業が、株価の下落を利用してMBOを行っている可能性が高いことを明らかにしました。 次に、本研究ではMBOと同様に経営者の私的利益に深くかかわるIPOへの分析対象の拡大を行い、利益調整の観点からIPO前後での大株主の保有株式の売却と利益調整方法の関係を検証しました。分析の結果、IPO前後で経営者が持ち株比率を減少させるほど利益増加型の会計的裁量行動が大きいことを発見しました。また、IPO前後でVCが持ち株比率を減少させるほど、売上高操作と過剰生産を通した利益増加型の実体的裁量行動が行われていることを明らかにしました。 さらに、IPO後の経営業績および株式収益率をバイアスの少ない統計的検定方法であるコントロール企業を用いる方法およびノンパラメトリック・ブートストラップ法を用いて検証しました。検証の結果、IPO後の経営業績および株式収益率が有意に下落していることを発見しました。この下落は、JASDAQを含む新興市場で顕著であり、一方で東証・大証1部・2部に上場した企業の経営業績の低下はそれほど大きくなくはありませんでした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(抄録なし)
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)