14-3-3タンパク質の安定性制御を介した植物栄養応答の分子基盤の解明
Project/Area Number |
12J06259
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安田 盛貴 北海道大学, 大学院生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 栄養応答 / タンパク質分解 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
本研究では, 植物の糖(C)と窒素(N)に着目した複合的な栄養応答(C/N応答)の分子基盤解明を目標に, シロイヌナズナにおいてC/N応答制御分子として同定したユビキチンリガーゼATL31と、その標的である14-3-3タンパク質の機能解析を遂行する。前年度の研究ら, ATL31の14-3-3結合部位をリン酸化するプロテインキナーゼとしてCIPK14を同定した。CIPKは細胞内栄養素の恒常性維持において重要な役割を担っている。CIPK14過剰発現および機能欠損変異体を用いた解析から、CIPK14が発芽後成長時におけるC/N応答に寄与することが示された。CIPKは単独では不活性型として存在するが、Ca2+結合タンパク質であるCBLが結合することで活性化する。In vitroでのリン酸化解析から、CBL8がCa2+依存的に、CIPK14による14-3-3結合部位のリン酸化を促進することを突き止めた。Ca2+は二次伝達物質として、様々なシグナル伝達経路で機能する。また、CとNの変化に応じて細胞内のCa2+濃度が上昇することも報告されている。そこで、Ca2+のキレート剤であるEGTAを用いて、C/N応答におけるCa2+の影響を検証した。EGTAを加えることで、高C/低N条件下における発芽後成長の阻害率が増加した。一方、低C/高N条件下では、EGTAの有無で発芽後成長に大きな差は見られなかった。これらの結果は、Ca2+が高C/低N条件下における発芽後成長の阻害に対し、抑制的に作用することを示している。以上の成果は, C/N応答の制御におけるCa2+の重要性を示すとともに、Ca2+を介したシグナル伝達経路においてCBL8-CIPK14、ATL31および14-3-3が機能する可能性を示唆する。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)