エネルギーに基づく環境統合型設計によるモビリティシステムの人間中心安全制御
Project/Area Number |
12J06559
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Dynamics/Control
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
横山 和人 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | エネルギー整形 / 受動性 / 非線形制御 / 倒立振子 / 移動体 / 環境統合型設計 / 衝突回避 / 仮想ポテンシャル法 |
Research Abstract |
エネルギー消費や高齢化などの世界的問題の、次世代移動技術による解決手段としてPM(Personal Mobility)がある。特に本研究で扱うPMはMIP(Mobile Inverted Pendulum)を基本モデルとし、立ち乗り式のSegwayや着座式のP.U.M.A.等を想定する。本年度は主に「MIP本体の安全性」に関する研究に取り組んだ。本質的物理量であるエネルギーとMIPの動力学的特性に着目した申請者の従来研究を拡張し、P.U.M.A.等に代表される車体重心移動機構を有するMIPに対して走行制御系を設計した。本システムは民間で実車開発が進む一方、静力学的な平衡点近傍でのみ安定性を保証する線形制御を用いた従来研究が少数存在するのみである。本研究ではエネルギー整形とシステムの受動性を利用する非線形制御理論を応用し、エネルギー整形の自由度を利用して安全性を考慮した非線形な制御特性を付与した。具体的にはMIPの車体角度と重心移動距離を理論的に指定範囲内に制限するとともに、転倒に近づくと積極的に目標状態へ復帰させることで、従来手法よりも安全性を向上させた。有効性は理論および設計・製作した実機を用いた実験により示した。 また次の段階として「環境統合型設計による安全性」の研究に着手した。衝突回避等の外部環境に対する安全性を、前述のMIP本体の安全性と理論的に統合して扱う。移動ロボット等の分野で代表的な衝突回避制御手法である仮想ポテンシャル法を応用する。衝突回避用の仮想エネルギー関数をMIPのエネルギー整形過程に組み込み、安定化と衝突回避の問題を統合して見通し良く扱うことを目指した。現時点では制御系の安定性を理論的に保証する設計方法を検討している。また有効性検証に必要な、操縦者の入力を実時間で反映可能なシミュレータの構築や実機の装備変更の準備を並行して進めている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)