現代芸術における「場」の探求--転換点としての60年代とアルテ・ポーヴェラ
Project/Area Number |
12J06841
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池野 絢子 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,310,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2014: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2013: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 美術史 / 現代美術 / アルテ・ポーヴェラ / 美術批評 / イタリア |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる本年度は、現代芸術における「場づくり」について、昨年までの調査を継続しつつ、二つの論点(1.都市とその「外部」、2.場と記憶)について検証を行った。 1.本計画では、アルテ・ポーヴェラにおける場づくりと他の芸術のそれとの差異に、それが生まれた場(都市)の状況が深く関わっていると考え、その関係性について調査を進めてきた。今年度は比較研究を推進するため、夏にロサンゼルス近代美術館、およびゲティ研究所でアメリカの芸術家たちについて調査を行った。 2.イタリアのアルテ・ポーヴェラに特異な場作りとして、歴史的条件という「場」への注目に検討してきた。この観点から、昨年度に引き続き、本年度もリーヴォリ城現代美術館、およびその成立に深く関わったコレクターのジュゼッペ・パンツァの思想について調査を行った。夏には、ロサンゼルスのゲティ研究所が所蔵するパンツァのアーカイヴを調査した他、春には、イタリアのヴァレーゼに現存するパンツァの自邸を訪問し、作品が置かれていた空間を実地検証することができた。一連の調査から、彼が早い段階で歴史的建造物の再利用を現代美術の可能性の一つと捉えていたこと、更には、展示空間の具体的な設計も自身で考えていたことが明らかになった。しかしその一方で、芸術作品の自律性を重視する記述も散見された。この点に関しては、さらに文書を精査する必要があるだろう。 以上二つの論点に関する調査研究を通じて、アルテ・ポーヴェラにおける「場づくり」として、内/外という対立の弱さや歴史性が挙げられること、及びそれが生じた過程や具体的な事例が明らかになった。本計画では比較対象を専らアメリカの芸術に限定したが、今後は日本の芸術にも調査を広げていきたいと考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)