Project/Area Number |
12J06899
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
荻田 佑 広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 低酸素環境 / アドレナリン / 低酸素誘導因子1α / プロバイオティクス |
Research Abstract |
前年度の研究において、腸管関連リンパ組織由来の免疫細胞を低酸素環境下(1%O_2下)で培養すると、炎症応答に関与するTh17や炎症性樹状細胞(CD86陽性樹状細胞)が増加することを確認し、低酸素環境を組み込んだ抗炎症評価系を構築した。今年度は、プロバイオティクスの抗炎症効果をより詳細に検討するため、樹状細胞に着目し研究を行った。 まず、低酸素環境下で炎症応答を担う免疫細胞を特定するため、まずDSS誘導腸炎マウスの腸管関連リンパ組織において低酸素誘導因子1α(HIF-1α)を発現したTh17及び炎症性樹状細胞の挙動を解析した。その結果、Th17及び炎症性樹状細胞割合は有意に増加するとともに、腸炎マウスの腸管炎症組織が低酸素環境となることを低酸素下特異的に発色する低酸素プローブを用いて確認した。現在は、腸管炎症組織の低酸素下にある樹状細胞を免疫組織学的に解析し、サブセットの特定を試みており、真に炎症組織の低酸素環境下で炎症応答に関与する樹状細胞を見出すことで、プロバイオティクスの抗炎症性を評価する際のターゲットとなると考える。 次に、低酸素下で誘導した炎症性樹状細胞を介した腸炎症状の増悪を確認するため、BALB/cマウスの腹腔から炎症性樹状細胞を移入し、腸炎症状発症の経過を観察した。その結果、低酸素下で誘導した樹状細胞を移入した群では、通常酸素下で誘導した樹状細胞を移入した群と比較して腸炎症状が悪化する傾向にあった。また、CFSEの蛍光ラベルを施して移入した樹状細胞は、移入後24時間後の腸管関連リンパ組織中に観察された。現在は神経伝達物質(アドレナリン)存在下で誘導した炎症性樹状細胞の移入条件を検討しており、すでに構築したストレス応答を介して腸炎を発症するマウスモデル系に移入する予定である。今後は抗炎症評価のターゲットとして明らかとした樹状細胞に対して炎症抑制効果を発揮するプロバイオティクスを見出すとともに、ストレス応答を介して腸炎を発症するマウスモデル系を用いて、腸炎症状を軽減するプロバイオティクスを見出したいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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