Project/Area Number |
12J06957
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 康貴 東北大学, 大学院文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ベルクソン / 感情 / 共同体 / 責務 / 道徳 / 宗教 / 社会 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現代フランスの哲学者アンリ・ベルクソンの『道徳と宗教の二源泉』で論じられている感情と共同体の関係を考察し、ベルクソン哲学全体において『二源泉』が「感情と共同体の哲学」として独自性をもっていることを明らかにすることである。こうした目的達成のため、主に以下の二つを実施した。 1. ベルソン『ニ源泉』第一章における道徳的責務感の研究 先行研究では『二源泉』第三章の神秘主義との関連で論じられることの多かったベルクソン哲学における〈感情〉の問題は、同書第一章の道徳的責務との関係においても見出されることを明らかにした。われわれが何かの行為を「しなければならない」と感じるのは、他者や社会を原因とするのみならず、われわれ自身にもその原因があるというのがベルクソンの見解である。この見解は同時代の社会学には見られないものであり、さらに現代倫理学の問題を考察する際にもきわめて示唆に富むものだと言える。 2. 19世紀後半から20世紀前半における〈社会的自我〉についての比較研究 近年、『二源泉』執筆時の哲学、心理学、社会学が『二源泉』の記述内容にどのように影響を及ぼし、また逆に『二源泉』がどのような影響を当時の学界に及ぼしたかについて注目が集まっている。そこで主に19世紀後半から20世紀前半の英独仏の哲学、心理学、社会学において〈個〉と〈群〉の関係がどのように考察されていたかを調査した。その結果、社会の問題を扱う際に〈自我〉や〈人格性〉の主題と関連させながら考察している点が、ベルクソン哲学の独自性であることが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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