途上国における言語的側面に注目した子どもの数学学力の特徴に関する研究
Project/Area Number |
12J07035
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Education on school subjects and activities
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
渡邊 耕二 広島大学, 大学院国際協力研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 国際比較 / 数学 / 読解力 / 階層線形モデル / 古典的テスト理論 / 数学学力 / テスト理論 |
Research Abstract |
途上国の数学教育の質向上に向けて、そのレディネスとなり得る言語的な側面、特に教授言語の習得度合いなどの影響を把握することは意義ある研究課題である。わが国の途上国における数学教育研究では、言語的な側面が子どもの数学の学習に大きな影響を及ぼすことが定性的な分析から指摘されている。ところがその程度が各国でどのように異なるのかなどの国際比較の視座に立つ考察はまだまだ多くない。そこで本研究では、教育の質測定のための東南部アフリカ諸国連合(以下、SACMEQ)が行う同地域の16ヵ国・地域を対象とした数学と読解力に関する調査結果の素データ(rawdata)から出発する二次分析を試みた。本研究では、2000年から2002年に行われたSACMEQHと2007年のSACMEQIIIの2回の調査結果を分析対象とし、経年変化も併せて捉えることにした。その方法は、テスト得点に焦点を当てた階層線形モデルによる分析と古典的テスト理論に基づくテスト得点の内実に繋がる解答パターンの分析の2つである。まず、階層線形モデルによる分析結果である級内相関係数や各国のランダム係数の比較から特に注目に値する経年変化はみられないと結論付けた。具体的には、数学の平均点が高い国ほど国内において読解力の及ぼす影響が強く、その特徴は2つの調査で同様であることを確かめた。続いて、経年変化は決して大きくないことを踏まえ、各項目の正答と各生徒の解答を公開しているSACMEQHのデータに着目して解答パターンを国際比較した。その結果、テスト得点の下位層の上位層では、数学と読解力の両教科ともにそれが類似する特徴を掴んだ。また各国の解答パターンを数量化III類を用いて可視化したならば、最下位層に位置するザンビアとマラウイではその傾向が強いことが分かった。このように、国際比較の観点からテスト得点と解答パターンに2つの視点に立つ分析を行い、それらの関係性をいくらか捉えたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)