固体表面-量子ドット系におけるホットキャリア輸送過程に関する理論的研究
Project/Area Number |
12J07666
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河合 宏樹 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 密度汎関数理論 / 多体摂動理論 / 水分解光触媒 / ペロブスカイト太陽電池 / バンドベンディング / ホットキャリア / 水分解型光触媒 / Electron-Phonon相互作用 / ラマン散乱 / キャリア寿命 / 第一原理計算 / 非平衡グリーン関数法 / 電子-格子相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は、固体表面-量子ドット系に限らず種々の光エネルギー変換材料を研究対象と捉え、キャリア輸送に関するふたつの研究テーマに取り組んだ。すなわち、水分解光触媒GaN:ZnOのバンドベンディングに関する研究と、太陽電池材料として注目されているヨウ化鉛系ペロブスカイト化合物のホットキャリア寿命に関する研究である。 半導体材料が光触媒や太陽電池として機能するためには、光吸収により生じた電子と正孔の再結合を抑制する必要がある。半導体表面近傍でのバンドベンディングは、電荷分離を促し再結合を抑制するため、光エネルギー変換において重要な役割を果たす。申請者は、密度汎関数法を用いた第一原理計算によってGaN:ZnOの表面モデルを調べた。その結果、表面の酸化したGaN:ZnOモデルでは、従来考えられているものとは異なる機構によるバンドベンディングが生じることが明らかになった。この結果は、本材料が高性能な光触媒として機能する原因を説明しうるものであり、今後の光触媒性能向上に向けた研究に指針を与えるものであると考えている。 太陽電池材料におけるホットキャリアの有効利用は、そのエネルギー変換効率を向上するために重要な要因である。申請者は、密度汎関数摂動論および多体摂動理論を用いて電子―フォノン相互作用を計算することで、ヨウ化鉛系ペロブスカイト化合物におけるホットキャリア寿命を調べた。ヨウ化鉛セシウムCsPbI3のキャリア寿命を計算した結果、そのホットホールは非常に長い寿命を持つことが明らかになった。そのメカニズムを解析した結果、長寿命なホットホールはCsPbI3のみでなくヨウ化鉛メチルアンモニウムCH3NH3PbI3にも見られることが示唆され、過去に報告された実験結果を裏付けるものとなった。本結果は、現在注目されているペロブスカイト太陽電池のさらなる有望性を支持するものであると考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)