分子動力学計算を用いて解明するF1-ATPase回転のしくみ
Project/Area Number |
12J07915
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
伊藤 祐子 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥3,630,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 回転型分子モーター / 分子動力学計算 / F1-ATPase / 分子モーター / 分子動力学計算(MD) / 自由エネルギー / シミュレーション / 自由エネルギー計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
F1-ATPaseは、ATP(生体内のエネルギー分子)の合成・分解を担っている。この酵素は、軸回転という構造変化を通して、その機能発現に至る。申請者は、この回転型分子モーターについて、その動作機構の解明に取り組んできた。一連のF1-ATPaseの回転は、基質であるATPのイベント(ATP結合、生成物解離)によって引き起こされる。F1-ATPaseの軸回転の全貌を知るには、これらの過程を個別に解明する必要がある。研究手法としては、蛋白質の構造変化を原子レベルで追跡でき、その構造変化を自由エネルギーという変化量で定量的に測れる分子動力学計算を用いた。 これまでの申請者の研究により、両方の(ATP結合、生成物解離によって引き起こされる)回転ステップのメカニズムが明らかになった。どちらの構造変化においても、構造変化が自発的におこる発熱的な自由エネルギー地形であった。さらに両ステップとも、ATPaseファミリーに普遍的に存在するWaklerモチーフというアミノ酸のグループが、全体の大きな構造変化を引き起こすトリガーの役割を果たしていることも分かった。このATPaseに共通のアミノ酸モチーフが構造変化に重要な役割を果たしているという結果は、他のATPaseファミリーにおいても、同様な構造変化のメカニズムを持つことを示唆する。また、このシミュレーションの過程では、既存の実験結果とも整合する精度で、未だ構造が明らかになっていないstateについても予測できた。以上の結果は、多くの学術論文や、総説、学会などの機会で発表させて頂いた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)