Project/Area Number |
12J08065
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱田 武志 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2014: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 漢語系諸語 / 粤語 / 桂南平話 / 粤祖語 / 非漢語 / 比較言語学 / 中国語学 / 分岐学 / 系統論 / 漢語系言語 / 梧州話 / 梧州話系言語 / 長介音韻母 / 方言分類 / 系統 / 華南 / 言語史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、過去二年間で示した粤祖語再建初案(声母(音節先頭の子音)については本年度に発表)を基礎として、①粤祖語から現代諸方言の中間段階に関する比較言語学的研究と、②粤祖語の系統に属する現代諸方言の系統を推定するための方法論的研究を行った。 比較言語学的研究に関しては、二つの問題について考察を行った。一つは、比較的均質な言語集団である広西西南部の諸方言の共通祖語を再建した上で、その内部の系統関係を推定した。もう一つは、逆に均質性の低い広西東南部の諸方言について、その共通祖語を再建すると保守性の強い体系が得られる事と、広西東南部には複数の系統の方言が混在している可能性について論じた(それぞれの成果は本年度に発表)。 方法論的研究については、生物学で用いる系統推定の方法の一つである分岐学を、言語学に導入する方法について考察した。本年度に提出した博士予備論文では、分岐学の言語学への導入にまつわる理論的問題、および、分岐学的手法を援用して導出した粤語・桂南平話の具体的な系統関係について論じた。また、粤祖語再建の一環として、分岐学の離散数学的計算を応用した、共通祖語の声調の調値(具体的な形式)を再建するアルゴリズムを本年度に開発した(平成二十七年度に日本言語学会にて発表予定)。 漢語系諸語は一般に、頻繁な相互影響・並行的改新のために、比較言語学的考察が困難な言語集団とされる。分岐学は、相互影響・並行的改新の影響を最小化する系統仮説の発見を得意としており、抑も、分岐学の仮説発見の原則と比較言語学の系統推定の原則は互いに一致している。本年度の実績は、比較言語学本来の分析の実践を漢語系諸語で可能とする第一歩として位置づけられる。華南の通時的研究に於ける中古音(隋唐代の音韻体系)以外の参照点の創出という試みと、漢語系諸語に於ける系統論的研究の理論的基礎の構築は、その第一歩を記すに至っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)