Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
前年度における空調用ヒートポンプ(以下HPACSとする)の消費電力制御によるマイクログリッド電力変動補償実証試験では蓄電池のSOC変動を抑制する蓄電池SOC制御は組み込まれていたものの, HPACS消費電力制御によって発生する空調対象建物の室温変動あるいは蓄熱量変動の抑制制御は考慮されていなかった。 今年度の研究では. HPACSと蓄電池を含むマイクログリッドにおいて, ①連系点における電力潮流の変動抑制, ②変動抑制に伴う蓄電池SOC変動の抑制, ③変動抑制に伴う蓄熱量あるいは室温変動(7の抑制, の3点を並立させる制御パラメータの決定法を提案すると共に, 提案手法によって得られたパラメータの近傍の値を用いて実証試験を行い, ①~③を並立した制御が可能であることを実証的に確認した。提案した制御パラメータの決定手法では補償すべき電力変動からマイクログリッドの連系点潮流・HPACSの蓄熱量変動・蓄電池SOC変動といった変動量までの伝達関数をそれぞれ計算し, 電力変動の周波数スペクトルを掛け合わせることでこれらの変動量の周波数スペクトルを算出している。次に, 算出した各種変動量の周波数スペクトルを元に各種変動量を評価するための評価指標を計算し, 評価指標の組み合わせがパレート最適となる集合を一覧としてまとめてその中から実際に適用するパラメータの組み合わせを決定している。 実証試験はガスエンジン・HPACS・NiMH電池及び負荷で構成されているマイクログリッド実証試験設備を用いて実施し, 熱系の変動も評価するために1時間程度の比較的長時間にわたり測定を行った。実験結果より, パラメータ決定時に確認された蓄電池SOC変動・蓄熱量変動・変動抑制率との間のトレードオフの関係が実証的に確認できた。
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