Project/Area Number |
12J08095
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Agro-economics
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大串 伸吾 北海道大学, 大学院農学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | サクラマス / 治山ダム / スリット化 / 選択型実験 / 生態系の保全 / 種苗放流 / NEI / ライセンス制 / 遊漁 / マーケティング |
Research Abstract |
本研究「北海道におけるサクラマス増殖事業の学際的研究」では、サクラマスの種苗放流事業によって造成した資源以上に, 野生のサクラマス資源が減少している一要因として, 本魚種の再生産の場である河川環境を修復するの取組み(治山ダムのスリット化改修)を中心に経済学的分析を行った。この河川環境の修復の取り組みはサクラマス資源だけでなく, 河川生態系自体の修復および, 他の生物の生息環境の改善と言う普遍的な価値が期待される。しかしその一方で治水施設の一種である治山ダムの構造を改修することによる治山治水機能の低下が問題となる。したがって, これらのメリットとデメリットをどのように克服するのか, 関係者の合意形成からダム改修の資源保全効果を評価するに当たっては, 自然科学と社会科学による学際的な評価が必要不可欠である。 平成25年度では一部計画を変更し, 漁業者によるサクラマスの漁業収入源的性格を明らかにし, 資源の保全の必要性を検討する操業調査, 民営ふ化上における種苗放流短歌の評価, 治山ダムのスリット化事業に対する道民の税負担意志額を明らかにする選択型実験を行った。そして, 昨年度の研究実績を総合し, 結論を出した。 本研究より漁獲量が減少した現在であっても, サクラマスは事例漁業経営体の年間の漁業収入の2~22%を占め, それは当該時期の雇用賃と操業支出以上に相当する春の収入源として軽視できなかった。漁業者らが要望した治山ダムのスリット化事業による河川生態系の保全に対する道民の税負担意志(非利用価値)は, 一事業に対して一世帯当たり平均641円と推定され, 事例治山ダムのスリット化への支払意志額は全道世帯集計で約15億円となった。これらのことから, 漁業者や遊漁者らの要望によって実現した河川生態系の修復に関する評価は, 保全地域に留まらないニーズに接続する者であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)