Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本課題は, 初期視覚野の電気生理実験において, ノイズ刺激を入力として用い, ニューロン応答特性を分析する手法についての理論的研究である. 非線型性を含むニューロンの応答特性を同定するには, 多数のパラメータの推定が必要となる. 呈示刺激にノイズを用いるSTAやSTC等の手法を用いて多数のパラメータを十分な精度で推定するためには, 大量のデータが必要である. 特に, 元々高次元の入力を仮定する感覚系において, 複雑なモデルを考慮すると, 推定に必要なデータ数は非現実的になる, このため, 呈示刺激として単純なノイズではなく, 呈示後に得られる情報量を最大化する刺激を用いる, という適応的な手法を考える必要がある. そこで, モデルフィッティングを行う手法として, 刺激の呈示と応答の測定を繰り返すことで, オンラインでパラメータの事後分布を更新して行くベイズ的な手法を検討した. パラメータの事後分布を表現することで, 次の試行(心理実験においては刺激の呈示と被験者応答の取得)における事後分布のエントロピーの減少量の期待値を求めることができる. 各試行においてこのエントロピーが最も減少すると期待される刺激を呈示することで, 効率的なパラメータの推定が可能となる. 加えて, 一年度目に提案した学習モデルについて, 生理学的知見との詳細な比較を行った. 特に, 学習によって得られる基底画像が, 単にガボール関数に良く似ているという定性的な比較だけではなく, その形状のパラメータがポピュレーションに渡ってどのように分布するのかという定量的な点に着目し, この点において本モデルが関連モデルよりも生理学的妥当性を持っていることを示した.
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