アブラナ科植物における自家不和合性情報伝達経路の解明
Project/Area Number |
12J08273
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 花菜江 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アブラナ科植物 / 自家不和合性 / 乳頭細胞 / 薬理学的解析 / プロトプラスト |
Research Abstract |
多くの高等植物は、遺伝的多様性を維持するために、自殖を回避する自家不和合性と呼ばれる機構を有している。本研究で用いるアブラナ科植物の自家不和合性は、雌蕊先端の乳頭細胞で発現する膜貫通型受容体キナーゼSRK(S receptor kinase)と花粉表層タンパク質SP11 (S-locus protein 11)の相互作用により引き起こされることがこれまでに明らかとなっている。しかし、自家不和合情報伝達系に関与する下流因子についての多くは未だ明らかとなっていない。 また、現在までに不和合反応時の乳頭細胞内では、アクチン繊維の崩壊、細胞内小器官の構造変化など様々な生理変化が観察されている。しかし、これらの生理変化を乳頭細胞内で誘起させるには花粉を受粉させることが必須であるため、これらの現象がSRKとSP11の相互作用により直接引き起こされているかどうかを明確にすることはできなかった。これまでに申請者はこの問題を解決するために、乳頭細胞プロトプラストを作製する新たな実験系の構築を行い、自己由来のSP11に対する反応性を保持したプロトプラストの作製に成功してきた。さらに、その中で申請者はSP11/SRKの相互作用の下流で乳頭細胞内Ca^<2+>濃度の上昇が誘起されることを明らかにした。Ca^<2+>は様々な情報伝達系において重要なセカンドメッセンジャーとして機能していることが知られていることから、自家不和合性情報伝達経路においても重要なシグナル分子として機能していることが推察される。今後は、薬理学的解析実験等を用いて、自家不和合反応時に関与するCa^<2+>輸送体分子の性状解析を進め、アブラナ科自家不和合情報伝達系に関与する新規の下流因子の同定を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)