Project/Area Number |
12J08397
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 雄也 東京大学, 大学院数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | K3曲面 / 良い還元 / ガロア表現 / エタールコホモロジー / 超ケーラー多様体 / 半安定還元 / 1進エタールコホモロジー |
Research Abstract |
昨年度に引き続き, K3曲面の良い還元について研究した. 局所体上のアーベル多様体については, 良い還元をもつための必要十分条件が, その多様体の1進エタールコホモロジーの定めるガロア表現が不分岐表現になることで与えられることが知られている. また, p進コホモロジーを用いた類似の判定法も存在する. アーベル多様体に類似した性質をもつと期待される代数多様体のクラスとしてK3曲面がある(例えば標準因子が自明であるなどといった性質を共有する)が, 昨年度は, (若干の仮定の下で)K3曲面に対してもこの良い還元の判定法の類似が成り立つことを証明した. 今年度は, このK3曲面の良い還元の判定法を精密化したほか, この判定法の応用をいくつか与えた. まず, 虚数乗法をもつK3曲面は潜在的に良い還元をもつことを示した(これもアーベル多様体でのよく知られた結果の類似である). また, 周期写像への応用も与えた. K3曲面の周期写像とは, 準偏極つきK3曲面のモジュライ空間からしかるべき志村多様体への写像であり, 複素数体上では, K3曲面に対しそのホッジ構造を対応させるものになっている. 良い還元の判定法の応用として, この写像が(標数0では全射であることが知られていたが)正標数でも全射となることを示した. これらの研究は, K3曲面およびそのモジュライ空間の数論的性質をより明らかにするものである. 以上の研究成果をいくつかの研究集会・セミナーで発表し, 論文を投稿した.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)